見出し画像

夏休みの鬼門 「自由研究」の思い出

夏休みの宿題で苦労するといえば……そう、「自由研究」です。

各教科のドリル類とかはいいんですよ。そんなに厚いものではないし、とりあえず解答欄を埋めてればなんとかなりますから(何だったら、友達同士で分担して写しあうなどといったこともやっていた……)。あと、「日記」とかも困るといえば困るんですが……これもまぁ、あったこと無いこと適当に書いておけばなんとかなります(天気が実際と異なるのはお約束)。

「自由研究」はですねぇ……まず、何をしたらいいか分からないんですよね~。なんせ「自由」ですから。ちなみに僕の学校では「科学研究」と言ってましたね。「科学研究」なので、なんとなく理科に関係することじゃないとダメだったような気がします。

計画的な子はもうやることを決めて、夏休みの初日から観察日記とかをつけてたりするんですが……僕の「科学研究」はいつもスタートダッシュが遅く、何やろうかこれやろうかなどと考えているうちに夏休みの大半が過ぎてしまっているという始末。

結局最後の1週間で適当にでっち上げるということをよくやってましたね。そんな中でも中学のときはひどかったですね。


中学のとき、1日で終わらせた「科学研究」

忘れもしない中学2年のとき。僕の中学では「『科学研究』は2~3人のグループでやってもよい」というお達しを受けていたので、いつも遊ぶ仲の良い友達と、

「今年は一緒にやろうな!」

と決めていたのでした。

そして8月30日……。まだ何も出来ていませんでした。さぁ、困りましたよ……。


残り二日では何かの観察日記をつけることなんて出来ません。どうしようかこうしようかと色々考えた結果……僕たちがやることに決めたのは、

“ボールのはずみ方”

という「科学研究」。世の中にあるいろんな種類のボールや球状のものを「土の地面」や「畳」「コンクリート」の上に落として、その弾んだ高さを記録するというもの。中学2年でやるレベルでは無いようにも思えますが、もうそんなことは言ってられなかったのです。

とにかくこれなら日数をかけなくても出来る。何かが提出できればそれでOK!とばかりに画用紙12、3枚にまとめて作り上げたのでした。「表紙」や「もくじ」「裏表紙」で1枚ずつ使い枚数をかさ増ししたのは言うまでもありません

ともあれ、これに3人の名前を記入して夏休み明けに提出し、一応これで「科学研究」の宿題はクリアしたのでした。


研究結果が意外なことに……

さて、この「科学研究」の話はこれで終わりませんでした。提出から1、2週間くらい経った頃、朝のHR(ホームルーム)で先生が、

「今回出してもらった科学研究で、ちょっと良かったと思われたものに粗品が送られてきた。これ配るからな」

と言って、何か非売品のノートみたいなのを数人の生徒に配り始めたのでした。

当然自分には関係ないだろうと思っていたのですが……。

「次は…“ボールのはずみ方”。これは、〇〇(僕の名前)が出したやつだな。はい。」

と、何故か僕たちが1日で作った「科学研究」がウケて、特製ノートをもらったのでした。

3人でやったものなので、当然3人とももらいます。僕たちはそれぞれ別のクラスだったので、休み時間になると同時に後の二人が僕の教室までやってきて、

「これ、これもらったんだけど!(笑)」
「マジでいいの、これ」
「あの研究がまさか(笑)」

と、ひとしきり笑いあったのでした。

本当に今でも、あれは何が良かったのか分かりません。


今の子たちはどんな研究やってるんでしょうか

まぁ、僕たちの話はそれくらいで。

今の子供たちもこの「自由研究」には苦労してるでしょうね。「何をするか」さえ決まっちゃえば、なんとかなるとは思うんですがね。

今、「自由研究」で検索するだけで、ネットにはたくさんの情報が出てくるんですね。いい世の中になったものです。

ま、簡単に見つかるということは他の子たちも同じようなことやっているわけで。よその子と被らないように、とか考えるとかえって難しいかもしれませんね。

相談を受けるお父さんやお母さんも大変だと思います。

8月も1週終わったところなので、何も進んでない子もそろそろ何か手をつけたほうがいいですね。

くれぐれも、僕たちのように最後の一日、二日でなんとかしようなどと思わないほうがいいと思いますよ(笑)。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?