素敵に歳を重ねること

還暦すぎると見た目の美しさはもう、若い人にはどう転んでも敵いませんので、やはり内面とか生き様から見える素敵さが大事だと思います。

女優さんなどの有名人は元がきれいだし、お金もあるので美しさを保つための努力もしているし、ここでは対象にはならないのですが、同世代の友人と会うと、素敵に歳を重ねているなと感じる人とそうでない人との差が結構この年になると出てきます。

同級生で、若いころはどちらかというと老け顔で、ビジュアル的には決して美人ではなかった友人がいますが、彼女はずっと仕事をしているのと、ものの考え方が非常にポジティヴなのもあって、歳をとるにつれて若々しくなっているのです。
決してセレブではないし、普通の生活をしているのですが、とにかく健康的な生活をしています。よく歩くし、良く動く、そしてとにかく向学心が合っていつも何かしら知識を得るための努力を怠らない人です。
学生時代はおとなしいタイプでしたし、もちろん頭は良かったですがそれほど目立って何か輝いているというタイプではなかったのですが、60代になった今のほうがずっと生き生きしています。

逆に、セレブで何不自由ない生活をしている同世代の人もいますが、いつも不平不満ばかり言っているし、誰かを求めているだけで何か発展的なことをしているのではなく受け身なせいか、もったいないぐらい外見はきれいなのですが、進歩がないというか、いつもどこかしら不健康だし他力本願の印象なので、若々しさがないのです。

健康オタクになるということではなく、健康的な考え方や生活の姿勢がやはり外見などに出てくると思います。
セレブの60代は太るのが嫌だからといつも夜は食べないとか、フルーツしか食べないとかそういった生活をしているせいで確かにスマートですが、正直60代になってあまり細すぎるとかえって病的で美しい痩せ方ではありません。一方の私の友人もスマートですが彼女は運動量が多いので余計な脂肪がなく筋肉がしっかりしています。

素敵に歳をとるということはやはりはつらつとしていることが挙げられると思います。
ポジティヴがいいというのはもちろんですが、何も無理やりポジティヴな事ばかり言うというのではなく、時には愚痴ってもいいし、落ち込む事だって普通にあっていいのですが、そこから回復するのが早いということです。一晩寝たらもうスッキリするというように持っていく必要があるのです。

60代になるとどうしても子供は巣立ち、親の介護などの問題が出てくる年齢です（最近はもう少し早い年代でそうなる場合が多いですが）から、自分自身のことは後回しになりがちですが、そこにばかりシフトしているとやはり老け込んでしまいます。
私自身も今、しっかり介護と向き合っていますから、健康的な生活を維持することは並大抵ではないのですが、幸い仕事が若い人と関わったりして話をする仕事なので、そこは老け込まずに済みますし、ともすればすぐにネガティヴになりがちな性格なのですが、そういう考えがはびこったらとにかくおいしいものを食べたり、音楽を聴いたりして一時的であっても現実逃避することにしています。

こういった、自分との過ごし方が上手にできる人はやはり若々しさは保てると思います。

ただ、趣味を持っている人というのはもっと強いです。
私にはそれがないので（趣味が仕事になってしまっているため）今はできるだけ一日だけでも楽しめることとして映画を観たり、日帰りで散策したりと少しでも現実を忘れる時間を作るようにはしています。その相棒が先に書いた友人ですが、彼女も家庭では決して安穏と過ごしているわけではないです。ただ、お互いにとにかく笑うことだけは常に忘れないようにしています。

女性だけではなく男性でも年を取るほど素敵になる人っていますよね。
そういう人はやはり趣味が多かったりして人と接する時間をふやしたり、一人でも楽しんでいたり何かしら動きのある生活をしていると思います。

あと、歳をとったからと言ってあまり年相応のファッションばかり意識するのも私はあまり好きではないので、なるべくいろんな色合いのものを着るようにはしています。
しわ、シミ、たるみなどどう抗っても仕方のないものもあるのですが、素敵に歳を重ねている人はそういうものともうまく付き合っているし、無理に隠そうともしていないし、自然体だと思います。
自然体というのが簡単なようで難しいのですが・・・。

もうすぐ私にも孫が生まれて名実ともに「おばあちゃん」になりますが、できるだけ素敵なおばあちゃんでいたいものです。