ある意味森喜朗氏の方が適任だった

 二転三転していた東京五輪・パラリンピック組織委員会会長の後任人事が漸く決着した。後任の新会長には橋本聖子五輪相が選ばれた。橋本五輪相の後釜は丸川珠代参議院議員が就任することもあわせて発表された。
新会長就任にあたって橋本氏は国と東京と共に連携を太くしみんなに安心安全な五輪を提供することと東京大会の大きなヴィジョンでもある多様性と調和を組織委全員で確認し、あらゆる人を認めあう共生社会をつくるきっかけとするレガシーを作るきっかけにしたい、と抱負を語った。
私はそもそもこんなバタバタしている前からオリンピックには反対だが、それでもどうしてもやりたいならそのような大会になるように頑張ってもらいたい。

しかし本当に後任の新会長が彼女でよかったのだろうか?週刊誌やネットなどでは彼女の過去のセクハラ行動などが取り沙汰されたりしているが、私はそれよりも別に彼女自身の政治思想がオリンピックが持つ本来の精神と大分かけ離れているのではないか、と思っている。
近代オリンピックの父、クーベルタンが唱えたオリンピズムは『スポーツを通して心身を向上させ、文化国籍など様々な違いを乗り越え、友情、連帯感、フェアプレーの精神を持って平和でよりよい世界の実現に貢献すること』とある。
しかし彼女の政治思想は銃所持の規制緩和に言及したり、また日本の核武装に対して国際情勢によっては武装すべき、と考えていたりなどとても平和でよりよい世界の実現を目指す大会の組織委員会の会長に相応しいとは思えない。
辞任のきっかけになった発言をした森喜朗氏も勿論問題ではあるが、その彼の傀儡となり得る更には彼よりも危険な極右思想を持った人物が新会長に就くのは別の意味で森さんしかいない、と擁護していた人たちの発言が正しい、ということを証明してしまった。

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