自分らしさとは何か?

 昨日の対SoftBankホークス戦で金子選手が走塁、守備であり得ないミスを犯してしまった(他の選手もいるがここでは彼の話に特化する)。
 金子選手は昨オフに総額五億円越えの4年契約を結んだ。今年からリードオフマンの秋山翔吾選手が抜け、その穴を埋めるべくオフから取り組んでいたつもりだったろうが、現在当初の予定とは違う打順に甘んじてしまっている。加えて昨日は追加点を与えてはいけない場面で痛恨のファンブルをして、守備でもらしくないところを見せてしまった。
 これは憶測だが金子選手は秋山選手の穴を埋める事は秋山選手のようにならなければいけない、という風にどこか思っているのではないだろうか?それは絶対に無理だ。金子侑司は金子侑司であって秋山翔吾ではない。
 世代が限定される話題だがキン肉マンに『夢の超人タッグトーナメント』というシリーズがある。正義超人の友情にヒビが入り、仲間からタッグの誘いを断られてきまったキン肉マンは師であるプリンス・カメハメ扮するキン肉マングレートとマッスルブラザーズを結成する。
 グレートはさすがはベテランらしい老獪な試合巧者ぶりを見せたが、別の試合でサンシャインのローラーに巻き込まれそうになったテリーマンを助け瀕死の状態を負ってしまう。その後カメハメからテリーマンにグレートのマスクが託された。
 当初テリーマンはキン肉マンを裏切ってしまった事、カメハメと自分との実力の差に悩み、本来の彼の良さまで失ってしまっていた。
 そんな悩んでいる2代目グレートにカメハメの亡霊が荒々しいファイターぶりがおまえの良さだ、という事を告げ、迷いを振り切ったテリーマンこと2代目キン肉マングレートは復活を遂げた。
 もし金子選手が秋山選手の穴を埋める事は自分が秋山選手になることだと思っていたとしたらそれは彼自身の良さも削がれてしまう。今一度自分の強みを見つめ直してもらいたい。

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