育成契約にしないとダメ

 こんな大事な試合にストライクもろくに取れない投手を先発に抜擢したベンチの大罪が断罪されるべきだが、それにしても酷すぎる、正直草野球レベルにも及ばない。
埼玉西武ライオンズの今井達也投手がクリンチナンバー3で迎えた東北楽天ゴールデンイーグルス戦に先発したが、1回もたず、2/3、38球、被安打3、四球4、失点6という燦々たる内容だった。兎に角ストライクがまともにとれない、投げる度にフォームが崩れている、ここまで悪くなりすぎると最早手の施しようがない気さえしてしまう。
昨年私は彼に対してこのままでは頭打ちになるのがオチで東山紀之さんがナビゲーターをしている番組に出てもおかしくない、と書いた事がある。

この当時書いた時よりもBB/9、K/9など悪化している。例えば左足の使い方にしても作新学院時代はあげてからスムーズに地面におろしていた。

ところが今は左足をあげてから膝を内に入れてから地面におろしている。

この違いがどれだけ影響しているかは分からないがストライクが入らない、という事はフォームが合っていないのだろう。
1度悪いクセがついてしまったらそれを修正するのは容易ではない。ヘタすると一生直す事ができなくなる可能性だってある。
甲子園を沸かせプロに入ったが大成せずに終わった投手といえば、40代~上の世代は覚えていると思うが、平安高校の川口知哉氏が思い出される。ビッグマウスというキャラクターが独り歩きしてしまったが、独特のカーブなどクレバーな投球術で平安高校を準優勝に導いた。その実績を評価され、97年のドラフトではオリックス、近鉄、ヤクルト、ベイスターズの4球団から指名され抽選の結果オリックスブルーウェーブ(当時)に入団する事が決定した。
後日談で当時オリックスにいた中沢コーチも順調にいけば間違いなくエースになる、と言っていた。しかし彼はプロに入って只の1勝もできずにユニフォームを脱いでいる、甲子園で沸かせたスタイルは消え失せ、ウエスタンリーグでは1試合6暴投、また1試合15与四球、7連続四球の不名誉なリーグ記録を作ってしまった。
 引退後プロで大成できなかった要因に本人はプロ入り後すぐにフォーム改造を強制的にやらされそれが身体に合わず、以降コントロールや故障に苦しんだ、と言っていたそうだ。軸足の独特な使い方を問題視され最初は断ったがプロで何年もやってる人が言うのならと受け入れてしまった、と。
今井投手のフォームの崩れもここまでくると、彼を預かっている球団、投手コーチの責任が問われてしかるべきである。個人的には育成にしてキャッチボールどころか、ボールの正しい握り方からやり直させないといけないし、それでもダメならプロとしてユニフォームを着てはいけない。

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