東京五輪中止を強く求めます

 2021年の幕が開けたと思ったら早速神経を疑う発言が飛び出した。
森喜朗東京オリンピックパラリンピック大会組織委員会会長が今夏開催が予定されている東京五輪に関して中止にはできない、と断言した。
インタビュー内で彼は感染状況次第では無観客でも開催すべきか?という質問に
「もう中止はできないから例え無観客でも工夫してやるべき」と答えた。
昨日2日に4都県知事が緊急事態宣言の要請を出したが、正直パラレルワールドに迷い込んでしまったかのような気分だ。
そもそも、もう中止にはできないから、という言葉に平和の祭典(なんて最早誰も思っちゃいないが)とは程遠い利権にまみれた既成事実に基づいた行動しかできない思考停止状態を垣間見ている気がする。
一昨年私は別noteでマラソンのコースが札幌に決まった時に嘘と欺瞞に満ちたオリンピックは中止しろ、と書いたことがある。

昨年12月に政府は東京五輪開催に向けて訪日外国人の回復を目指し、今春にも海外から小規模分散型のツアーを受け入れる検討に入った。菅内閣の経済政策の目玉はインバウンドしかないに等しいのでこれが上手くいかなければ袋小路に迷い込む。そしてそんな状況を嘲笑うかのように、英国ではコロナの変異種が見つかり、日本国内でもその変異種による感染者が発見された。
菅首相にしても小池都知事にしても五輪を自身の政治的アピール、パフォーマンスに使いたいのは一目瞭然であり、でなければ今この時期に森会長にもう中止にはできないから、なんてふざけた言葉を言わせないし、最悪抗議しなければならない。
今コロナの対応であたふたしている所を政権に近い識者に「未曾有の有事に本気で対処してるからあたふたしている」みたいな擁護をさせ、五輪本番にはコロナで苦しんでいる人たちを座敷牢に押し込め、コロナに打ち克った五輪、と銘打つ。それは同時に当初の予定だった復興五輪、コンパクト五輪の名も捨てる事になる。
本気で五輪を平和の祭典と思ってる人がいるならもうその役目はとっくのとうに終えている、と声を大にして言いたい。

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