戦略的曖昧さ

時には、わざと曖昧にしておく

まじめな人は、曖昧が嫌い。何事も、はっきりとさせたい。確かに契約書を明瞭に書いておかずに後で、大変な損害を被ることがあります。曖昧を取り除くことはトラブルを減らしてくれます。でも、日常生活ではあまり突き詰めずそっとしておく方が良いこともあって…「ねえ、ねえ、それってどういうこと?つまり、○○ってことね」と口に出してしまってせっかくの関係が崩れることもあります。仕事でも似た場合があるでしょう?まだ、得意先になってくれるかどうか分からない。でも、会ってはくれる。こうした曖昧な状況はとても貴重です。なぜなら、次のステップへ進む踊り場のようなものですから。相手を追い込まないでゆっくりと関係を固めていく。するとある日、「御社にお願いしたいのですが」ということになります。曖昧にしておくということは向こう側に「NO」と言わせない良い方法なのです。国際政治の世界でも、わざと態度をぼかしておくことが、賢い場合も。曖昧を呑み込める度量のようなものが大切なのでしょう。明確な意思を持って、でも当面は事態を追い込まない。戦略的曖昧さを活用しましょう。
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ヤフーニュース個人 関沢コラムより

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