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関友美の連載コラム「10月1日は日本酒の新年を祝って乾杯しよう。」(リカーズ10月号)

リカーズ連載日本酒コラム
「そうだ。日本酒を飲もう。」10月号です。

「10月1日は日本酒の新年を祝って乾杯しよう。」
よろしければ、ご高覧ください。

2021.10_関氏 (1)

 【以下本文】

 10月1日は、日本酒の日です。かつての醸造年度が10月1日から翌9月末までだったこと(現在は7月1日から翌6月末)。そして10月は干支で示すと「酉」。酉の字は、もともと酒を入れる壺の形をもとに成ったことから、醸・酌・酔・醗など酒や発酵に関する多くの漢字にはとりへんが用いられています。この2つの理由から1978年、日本酒造組合中央会によって10月1日を「日本酒の日」として制定されたのです。ちょうどお米の収穫時期とも重なります。多くの酒蔵が新酒を造り始める時期でもあります。日本酒の新年を記念して、毎年「全国一斉 日本酒で乾杯!」「日本酒ゴーアラウンド」など全国でイベントが開催されてきました。オンラインでなんとか繋がった2020年を経て、今年はどうなるやら…と不安な気持ちで想いを馳せながら、このコラムを書いています。


 自粛期間が長引くなかでも、常にできるだけ明るいニュースを探したいというのが心情で。今だからこそ・・・と飲食店舗の内装工事をしたり、蔵見学などスタッフ研修を増やしたりして再開に備える所もあるようです。それからここ1年、日本酒関連の資格にチャレンジする人が周りに増えたように思えます。
日本酒の資格には何種類かあります。いちばん代表的なのは、日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)の「唎酒師」。さらに上位資格として「日本酒学講師」「酒匠」があります。2017年にはJ.S.A.(日本ソムリエ協会)から「SAKE DIPLOMA」が発足されました。ワインに倣った目線で、原料米や酒米の産地など細かく問われます。それから国際的な資格としてSSIが設けているのが、日本語以外でおこなわれる「国際唎酒師」。ロンドンが発祥のWSET(Wine&Spirits Education Trust)でも、「WSET SAKE」ができて、レベルによって製造工程の基礎知識だけでなく、テイスティング能力、論理的思考が問われるハイレベルな問題が並びます。これらは全て酒造側ではなく、提供側のためのテストになっています。当然、資格は取得すること自体ではなく、どう活かすかが重要。取り入れた知識は飲食店などの現場でそのまま使えるかもしれないし、仲間同士の共通言語になることもあるでしょう。正しく知る人が増えれば、第一印象で毛嫌いして食わず嫌い(飲まず嫌い?)になる人も減るかもしれません。どのような形であっても「日本酒って楽しい」「興味深い」「もっと知りたい」という人が国内外にどんどん増えて、いつかみんなで飲み語り合えたらいいな~と、膨らませた夢を肴に今夜もおとなしく酒を飲みます。

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