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人が強くなる方法って1つじゃないって気付いた/楠莉奈②

積水化学に移籍して1年と少し。
楠莉奈選手にとって、この1年は、自分の中でも
「今までで1番、競技と向き合った1年」でした。

「目まぐるしく私の周りの環境が変わって、本当に陸上だけではない、色々な経験もさせてもらったと思います」

その中で気付いたこと。
それは、自分を知ることで、
いつからでもどんな形でも
「強くなる方法がある」ということです。

年々変わる自分の体を知ること

競技だけではなく、イベントに参加したり、
大会プログラムの編集長を務めたり。
楠選手には、選手としてだけでなく、
人として新たな成長があった1年。

「自分のトレーニングに関しても練習メニューにしろ、形あるものをこなす感じだったのが、一度全部それを壊して、また一から築き上げるというのが去年1年間でした。その意味では、自分の体を本当に知っていないと、トレーニングもメニューも立てられないとわかった。自分自身でやっていて思いますけど、本当に人が強くなる方法って一つじゃないんだなっていうのを、競技しながら気付けた感じです」

30歳を迎えた今でも、自分を知ることが、
そのためには重要だと、彼女は話します。

「以前は試合に出て、疲れがその日に出ていたのが、もう最近は2日後以降に出るようになった。年々変わる自分の体に対して、やっぱりトレーニング内容も変えていかなきゃいけないと感じるし、その難しさもまた、陸上競技・スポーツの面白さなのかなって、今は思います」

挑戦しないことには始まらない

春先からの確かな手応えを得て、
まずは日本選手権での勝負。
その後、夏以降のトラックレースで、
自己ベストに挑戦できる状態を作るのが当面の目標。
そして、その先にはパリ五輪という
目的地があります。

「本当に今年次第なので、記録に結果に、この一年は挑戦する年だと思っています。全てが結果に結びつくかわからないですけど、挑戦しないことには始まらないと思うので、一つひとつのトレーニングやレースに、ちゃんと意味を持って臨んで結果に繋げたい。それが、その先に繋がればと思います」

とにかく目の前のレースを大事にすること。
そこからの学びを、未来へとつなげること。
それしか道はありません。

「今回の織田記念にしろ金栗記念にしろ、トレーニング過程は同じようで、少しニュアンスを変えて取り組んでいます。それはレースでしか試せない部分で、金栗は集中して臨めたけど、織田はレースまでの期間が短くてコンディションを整えきれなかった面もある。その流れで行くと、後半のレースは判断材料に欠けるので、どちらも真剣に取り組まないと得られるヒントは少ない。自分の体もそうですし、自分に合ったパターンを知る材料にできない。だから、一つひとつ出るレースは、全力でやっていきたいと思います」


1年間の様々な活動を通して、
出会った新たな仲間たち。
積水化学の従業員の方々へも、
感謝の気持ちが募ります。

「皆さん本当に陸上部のこと、私よりよく知ってるんじゃないかっていうぐらい知ってくださっていて、初めて会う人も、初めてな感じがしないぐらい。最初から身内なんじゃないかっていうぐらい、すごく暖かい。そういう気持ちを感じるたびに、きっと”日本一の応援隊”なんだろうなって思うので、自分もそれに答えたいなって本当に思います」

暖かい応援に包まれて。
競技も自分自身のことも、
答えを探す旅は、続いていきます。


文:守本和宏/ナノ・アソシエーション
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