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辛い気持ちを切り替えられたきっかけ

昨年末から、12月の日体大記録会5000m、
1月の都道府県女子駅伝、そして今月、
2月12日の全日本実業団ハーフマラソンと
精力的に大会参加を続ける森智香子選手。

3000mSCを軸に、800mから
ハーフマラソンまで走る彼女。
近年、長距離種目の取り組みの幅を広げる中、
今シーズンも彼女が強く走れるのは、
昨年11月のクイーンズ駅伝での
出来事があったからです。

裏のサポートあってこそ走れていたんだ

2015年の入社以来、毎年駅伝メンバーとして
主軸を担ってきた森智香子選手。
2022年11月のクイーンズ駅伝に向けても、
直前で故障期間が入ったとはいえ、
「走りたい」という強い気持ちで、
集中して練習に取り組んできました。
だから『今回は走らない』と聞いた時、
すぐには受け入れられなかったと言います。

「本当に悔しいというか、納得しないといけないですけど、納得できないっていうか。結構複雑な気持ちが大きかったです」

チームの戦力も上がる中で、
駅伝メンバーから外れてしまった森選手。
これまでも当然、自分が走る裏で
メンバーから漏れて悔しい想いをした選手がいること、
その選手たちが裏で支えてくれたことは
わかっているつもりでした。
でも、実際同じ立場にならないと
わからないこともあります。

「今回は初めて沿道に出て、卜部選手と鍋島選手の区間に行かせてもらいました。そこで、この選手にはこういうことを言って欲しいと指示が来たり、すごく細かいことをサポートスタッフ含めたメッセージでやりとりしたり、自分が今まで走ってきた間も、裏でサポートしてくださっていたんだ、それがあってこそ走れていたんだなと、すごく感じました。本当に自分がその立場になったことで、さらにその強い思いを知れたのは、これからの自分の中でも、大きな経験になると思います」
とレースを振り返ります。

対話を通じて感じた気持ちの変化

その一方で、気持ちを前に向かせてくれたのは、
野口英盛監督でした。森選手は語ります。

「メンバー発表の前に一度、野口監督と一対一で話をする機会があり、その時に外れると聞きました。私も受け入れられなかったので、素直に想いをぶつけたんです。野口さんも長年一緒にやってきて、多分私の気持ちを汲み取って下さって。今回はこういう理由で、メンバーを外れると丁寧に説明してくれました。その後、私も涙が止まらなかったんですけど、野口さんも大学時代の駅伝にエントリーされなかった頃の話などもしてくださいました」

野口監督から、気持ちの切り替え方や
自分がメンバーから外れた時にどう過ごしたのか。
その体験談を聞くこと、その対話を通じて、
気持ちにも変化があったと森選手は話します。

「野口さんの話を聞いて、当日はきつい部分もありましたが、自分も他のメンバーのためにもできることをやろう、という気持ちになりました。多分そこでスパっと『今回は使いません』だけだったら、自分も気持ちを切り替られていなかったかもしれないな、と思っています」


ひとりだけで抱え込むわけではなく、
誰かに気持ちを理解してもらえることで、
辛い気持ちを乗り越えた森選手。
しかし、その悔しさはしっかりと
年末から年始にかけてのレースに
活かされています。


文:守本和宏/ナノ・アソシエーション
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