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やさしさに包まれた準優勝

フィニッシュ直後、涙を流す佐藤早也伽選手を、
強く抱きしめる、新谷仁美選手がいました。

その目は、あまりにも力強く、
優しさに溢れていました



クイーンズ駅伝2022。
昨年、念願の初優勝を果たした積水化学は、
連覇を目指してスタート。
初めて追われる立場になり、
みんなが”連覇の難しさ”を、
1年間痛感した中で迎えたこの日。

チームはコンディション含めて、
100%とは言えない状況でした。

そんな中、1区を走ったのは、佐藤選手。
レースは序盤から苦しい展開となり、
佐藤選手も必死にくらいつきましたが、
結果は、首位から50秒遅れて9位での襷リレー。

最終結果は、トップ資生堂と2分01秒差の2位だったため、
決して1区の結果が、敗因ではありません。
チームの誰も、責める気はないでしょう。

でも、本人は強く責任を感じていました。
「1区の役割を果たせなくて、チームに良い流れを作れなかったのは、自分の走りが本当に良くなかったな、と思います」


以降は、3区新谷選手が区間賞に輝く走りで、
一度は先頭に立つなど、巻き返した積水化学。
しかし、それぞれの頑張りも、
勢いのある資生堂には届かず、
最終順位は2位となりました。

フィニッシュ後、責任を感じて、
涙を流した佐藤選手。
彼女を強く、抱きしめたのは新谷選手
でした。

「(佐藤選手が)自分のことを責めて、泣いてるんじゃないかなと思って、構えて”来い”と思ったんですけどね。なかなか来なかったので、自分から抱きつきにいきました(笑)」

その抱擁は長く、強く、続きました。


その後、チームメイトみんなに囲まれ、
励まされた佐藤選手。

レース後に
「みんな暖かく励ましてくれましたけど、
悔しさの方が大きいですか」と聞きました。
すると彼女は答えます。

「そうですね。でも駅伝だから、ちゃんとチームに貢献できなかったら意味がないと思うので、 本当にみんなには申し訳ないなと思ってます。ただ、自分の出遅れをチームのみんながカバーしてくれて、本当にみんなに助けてもらったなって思います」

当然、優しいだけでは強くなれません。
結果を追い求めるのは、アスリートとして必要なこと。

でも、この優しさに包まれた準優勝は、
来年の強さに、間違いなく、
つながっていくはずです。


文:守本和宏/ナノ・アソシエーション
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