統合医療とは何なのか?
東洋医学ですか?西洋医学ですか?
時々、私が実践している医療は、一体何に属しますか?というような質問を受ける。そもそも何にも属さないのかもしれないけれど。漢方薬だったら、東洋医学だし、フラワーエッセンスだったら自然療法だし。バイオレゾナンスはドイツを発祥とする波動医学だし。名前とか、属性を考えるとキリがない。
特に、高濃度ビタミンC点滴、グルタチオン点滴、オゾン療法ともなると、一体、これらの点滴療法は、西洋医学ですか?と聞かれたりする。欧米を発祥とする療法だから、そういう意味では西洋医学かもしれない。
医療の標準化に対する疑問
医療というのは、100人の医者がいたら、100通りあって良いんじゃないかなと思うが、医学部ではそのようには習わない。
もっと多様性があって、その人の生き方によって、選ぶ医療もバラバラでも良いのではないかと思うが、そうはいかない。
何事も、標準化が望ましい。どこに行っても、同じ水準の医療が受けられるように医者は教育されている。そのために、医療はガイドラインで溢れかえっているのだ。それは、当たり前だ。東京では助かる命が、沖縄では助からないなんてことがないように、医者は教育されているのだ。
「エビデンスがない医療をよく、実践していますね。」
とも言われたこともある。特に頭にも来なかったが、私なりに、エビデンスのあるものを選定している。そもそもエビデンス自体が、歪んでいたりするから、大規模臨床試験で結果が出たからといって、薬やワクチンを闇雲に信じるのもどうかと思う。臨床試験の精度を吟味した方が良いだろう。
標準化医療は、確かに、日本人の平均寿命を伸ばすことに貢献したが、それで、国民は幸せなのだろうか。
どれだけの人が、自分が納得がいく医療を受けられているだろうか。死ぬ間際に、自分の死に方、死ぬ場所を選べているだろうか?
さやか先生は、どんな基準で、治療を選んで取り入れているのですか?
私が、統合医療として世界の医療を取り入れている基準は、以下の通りだ。
1、自然治癒力を惹きだす医療
2、病気の原因を取り除く作用を持つ医療
3、ミトコンドリア活性を上げて、代謝を改善し、免疫力を上げる医療
4、患者が主体的に自分を治す意識を持てる医療
この基準で、今まで、自分が学んで、試してみて良いと思ったものは取り入れている。それを判断するのに、バイオレゾナンス医学がとても役立っている。自分で測定し、その効果も検証できるからだ。
特に、自然療法、東洋医学を求めて、来院される人の中に、人工的なものは一切受け付けないとして、波動医学だけでなんとかしてほしいという方が一定数いらっしゃる。多分、ハーネマンがいた200年前だったら、ホメオパシーだけで病気が治せたのだろうけれど、現代は、人類が今まで遭遇したことがなかった化学物質などで溢れている。それらの影響を受けている人体を波動医学だけでなんとかしようというのは、現実的ではない。
だから、あの手この手を使って、汚染物質、潜在感染を取り除く治療が必要だ。そのために、高濃度ビタミンC点滴やグルタチオン点滴、オゾン療法を提案することがある。
その上で、免疫力を上げるいくつかの治療法を取り入れている。
しかし、治療法の強制はしない。基本的には、本人の意思を尊重する。治すことだけが、目的ではないのだ。そのプロセスも重要だと思う。
ただ、せっかく治療し、体内を良い環境に調整しても、日々の生活習慣を改善しないと、根本治療にはならないので、生活習慣指導も欠かせない。
どのように、統合医療を習得されたのですか?
何人かの医師からそのように質問されたことがある。
たとえば、村上春樹に、「どのように、小説の書き方を学んだのですか?」と問うだろうか。
たとえば、ピカソに、「どのように、絵の描き方を習得されたのですか?」と問うだろうか。
医者の人生の数だけ、医療の数があって良いんだと思う。本来は。だって、人間は生身だから。
バイオレゾナンス医学とか、分子栄養学とか、自然療法とか、それぞれの医学に対して、勉強会とか学会があって、学び合う仲間がいる。そのエッセンスをいただいて、診療に活かせるものは、利用させていただいている。そうやって、自分の感覚で持って、これはというものを学び、取り入れてきた。外科の先生が構築した統合医療と、総合医である私が構築した統合医療が違って当然だ。だからと言って、交流がないわけではなく、各勉強会で学び合っている。そして、応用の仕方、表現方法は皆異なる。
医者というのは、系統立てて、網羅して、学び、最後は資格をとって、お墨付きをもらうということに慣れている。ところが、統合医療はそうはいかないと思う。標準化がとても難しい分野だと思う。
こんなことを言うと、人の命に関わる医療が、標準化されていなくて良いわけがないだろうという反論があると思う。
私だって、最低限の標準化された医療は身につけている。道で倒れている人がいたら、救急蘇生するとか、痙攣で倒れた人がいたら、薬を使うとか、そ言うことは心得ている。これは、現代医療に任せた方が良いと言う時には、紹介している。
その上で、もっと医療が、単純に寿命を延ばすことだけではなく、人の幸せに寄り添う、本質的な医療であるべきだと思っている。
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