病気の治し方〜根本療法と対症療法の違い〜

病気の根本原因


バイオレゾナンス医学会で提唱している考え方。
すべての病気は、化学物質、重金属などの汚染、潜在感染、電磁波などの環境要因、そして、心の持ち方(思考パターン)が原因しています。
これらの複数要因によって、病気が成り立っています。
風邪などの急性期疾患、長引く咳、花粉症、アトピー性皮膚炎、膠原病、がん、その他難病に至るまで、例外はありません。

生活習慣

そして、これらの病気の原因は、生活習慣によって体内に取り込まれます。
生活習慣とは、食事、睡眠、運動、排泄です。まずは、この生活習慣を見直すのが、病気治しの基本になります。
例えば、長引く咳の原因に、住宅環境でのホコリダニが影響していることが多いです。その場合、リビングや寝具のお掃除を指導したりします。うつ病で来られた人に、食事指導をしたりします。
普通の病院では、考えられないことですよね?
だから、患者さんはびっくりします。ところが、この根本的なアプローチをしない限り、一時的に症状が良くなっても、ぶり返してしまうのです。

病気になるプロセス

では、5つの原因が複雑に絡み合って、病気になるのは分かったが、どのようなプロセスで、病気になるのでしょうか。

生理学的と生化学的アプローチそれぞれで説明していきます。
まずは、生理学的アプローチ。
ホメオスターシスという言葉を聞いたことがあるでしょうか。日本語では、生体の恒常性という意味です。環境の変化に対して、体温や血圧、血糖値などの体内環境を一定に保ち、生命活動を続けるための生体システムです。
このホメオスターシスは、免疫系、神経系、内分泌系の3つのシステムで成り立っています。
例えば、免疫力が低下すれば、病原体への防御力が低下し、風邪を引きやすくなりますし、免疫が暴走すれば、炎症、アレルギー(花粉症やアトピー)膠原病などをきたします。慢性炎症の継続でがんの発症にまで繋がります。
腸の炎症(リーキー・ガット症候群)がアトピー性皮膚炎の原因となったり、脳の炎症を引き起こしてうつ病や発達障害の原因となったりします。
また、自律神経の乱れによって、血圧が上がったり、副腎疲労になったります。
また内分泌系の制御の狂いによって、甲状腺機能の低下や亢進、女性ホルモンの分泌異常でPMS(月経前症候群)や更年期障害の原因となったりします。また、膵臓のインスリン分泌異常により血糖調整の異常(耐糖能異常)をきたします。これらが、副腎疲労の原因となります。
(いずれも忘れてはいけないのは、前項で話した、5つの病因論が引き起こしているということです。これらはあくまでもプロセスになります。)

次に、生化学的アプローチ(分子生物学的とも言えるでしょう。)。

電磁波や化学物質、潜在感染などの影響によって、活性酸素が生み出され、それらが、細胞のミトコンドリアを攻撃し、機能が低下します。結果、細胞の代謝が低下します。
このミトコンドリア機能低下には、汚染感染のほかに、栄養の欠損または不足が関与しています。
低血糖が続くことにより、蛋白異化亢進となり、さらなる細胞代謝の低下につながります。

これら、ミトコンドリア機能低下により、核内の遺伝子のヒストン蛋白に対して、メチル化修飾の異常が起こり、エピジェネティクスとして、病気の遺伝子スイッチがONとなり、病気の発症につながります。



根本療法とは

では、根本療法とはなんでしょうか。
イメージとしては、こんな感じです。


1、5つの病因論を体に入れない。
そして、それらを解毒する。
生活習慣指導と共に、入ってしまった汚染、感染源をどのように体の外に排出していくかは、統合医療の腕の見せ所です。

2、生体エネルギーを強化する。
これは、生理学的アプローチで言えば、免疫系、神経系、内分泌系の3つのシステムを整えていくプロセスです。例えば、免疫系の異常で言えば、炎症が挙げられます。炎症は1の5つの病因を取り入れないと言う他に、免疫力を上げていく治療が、病気の治癒の補助になります。
生化学的アプローチで言えば、ミトコンドリア機能低下を上げるための治療法が有効です。
生理学的にも生化学的にも両者に有効なのが、欠損している栄養素を補うための栄養療法(食事療法のほかに、サプリメント)、点滴療法(VC,グルタチオン、NMN、VB群)、プラズマ・メソッドです。当院で採用している治療法は、これら、生体エネルギーを強化し、体内に溜まってしまった毒素の排泄力強化につながるものを採用しています。
その上で、学ぶことによって、考え方、思考力が身につくと、さらに、病気の治癒は加速化します。

例えば、アトピー性皮膚炎で言えば、原因となっているカビ、寄生虫、農薬、重金属などを体内に入れないような生活習慣指導。
副腎疲労があれば、それを治すための、十分な栄養指導、睡眠指導。こ
腸の炎症であるリーキーガット症候群を治すために、グルテンやカゼインを控えてもらう指導。乳酸菌や漢方薬の内服指導。
免疫の暴走を止めるための、点滴療法やプラズマ・メソッドの提案。
これらは、すべて、細胞レベルでいうミトコンドリア代謝活性の向上につながります。
当院では、このような考え方に基づき、治療プランを患者さんと二人三脚で構築しています。

対症療法とは

では、現代医療の対症療法とは何でしょうか。
まず、現代医療は、生体をエネルギー体ではなく、人間機械論として捉えています。これは、1600年代にデカルト物心二元論を唱えた時代から続いています。精神と肉体は別々のものだと。本気です。本気で、人間を機械と捉えているからこそ、現代医学は発展したのです。もちろん、この考え方で、感染症を駆逐し、急性期疾患、救急疾患の治癒率は著しく向上しました。

病気の治し方を木に例えるならば、病気になった枝木を治すのに、根本療法ならば、根っこに栄養を与えるところから始めます。ところが、対症療法では、病気となった枝木を切るところから始まります。



例えば、アトピー性皮膚炎の治療に、ステロイド外用薬を使います。これらは、根本療法か対症療法かと問われれば、対症療法です。
皮膚の炎症を起こしている原因は追及せずに、ホメオスターシスを崩している免疫の異常に目を向け、暴走している免疫を止めるものです。
免疫を抑える方向に働きます。その結果、皮膚の痒みは止まります。ところが、薬を塗るのをやめると、原因は残っていますから、炎症は起こり続けることになります。
病気のプロセスにアプローチすること自体は、根本療法でも対症療法でもありますが、決定的な違いは、本来の生体エネルギーを強化するのか、それとも抑え込み、症状だけを抑えるのかの違いがあります。

まずは、かゆみが強くて眠れないと言うことであれば、ステロイド外用薬で痒みを抑えることは悪くないでしょう。しかし、同時に、根本療法をしていくべきだと思います。
原因となっている汚染感染を体内に入れないための、生活習慣指導、免疫を強化するための栄養指導など。これらは、保険診療内でも十分可能です。さらに、自費診療を取り入れたいと言うことであれば、アレンジできます。

根本療法と対症療法の違いを分かっていただけたでしょうか?

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