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会ってないけど大親友|鎌倉暮らし日記


2023.3.4(月)
 お昼に、ブロッコリーと長芋を蒸したもの、出汁昆布と炊いた白いごはん、野菜たっぷりのお味噌汁、春菊とケールのサラダにはこまかく刻んだターメリック、レーズン。

 家をでるとき、大学時代の友人から、何年ぶりかわからないメッセージがとどいた。別の友人づてに、シンガポールにいるときいていた。さいごに会ったのは、熱海。そういえば、なにかの資格をとるために東南アジアに子どもをつれて、留学をしたいのだと話していた。

 こんど、鎌倉いく、会ってほしい人がいる、とその女の人の写真が送られてくる。長い話はそのときに、とのこと。その人に、私のことを、会っていないけど大親友だと紹介している、と友人は言った。なんだか、小さい虫があるくような、ほんの少しだけくすぐったい気持ちが胸のなかでした。

 港の人まで歩き、ラジオの本をうけとる。上野さんは、いつも頬がピンク色で、お忙しそうですねというと、ゆっくりさんだから、とあたまを掻らいていらした。牧野伊左夫さんの文にも、上野さんがよく照れくさそうにあたまを掻いていると、あった。
 
 十六度もあると、上着なしに、きもちよく歩ける。春はそろそろやってきて、しばらくのんびりしていってほしい。かなやで米パン一斤、買う。引き寄せられるように、収玄寺に入ると、ミツマタが満開。華やかなにおい、胸いっぱいに吸いこむ。赤い梅も元気そうにきれい、桜も、もう咲いている。Yのカイロについていき、わたしは魚卓で、小田原のいなだと北海道のたらを買う。
 

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鎌倉暮らし日記、2024年版です。今までの日記より、すこし深く踏みこんだものを書くこともあると思います。数日分をまとめて公開するため、更新…

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