秋季敗退。母、時間を持て余す。
朝からキッチンの大掃除をしていた。
だいぶ前からやろう、やろうと思いつつ後回しになっていたのは野球の応援を優先させていたから。
でも・・・。こんなに早く掃除する予定じゃなかったのよね。
兄弟揃って同じ日に秋季大会敗退。
空けていた応援予定がすっかり白紙になってしまった。
どうしよう。ぽっかり空いた時間を持て余している。
重い腰を上げて後回しにしていたキッチン掃除を開始した。やり始めると止まらない。
夏の間、重ね続けた油汚れはなかなかしつこい。洗剤に漬け置きし様子を見ながら少しずつ落としていく。
掃除している間は無心になれるけど、ふと手を止めて窓の外を見ると青空。
あぁ。あの日勝っていたら。
勝っていたら今週末は試合だったのに。
今日の練習も試合への気合いと共に向かったはずなのに。
切り替えたはずの気持ちは、どこかまだ悔いが残っていて、気を抜くとむくむくと湧いてくる。いやいや、もう終わったんだから。切り替えないと。
油汚れが落ちていくのは爽快だ。黄色く変色した油汚れ、グリルの焦げ付き。
早朝のお弁当から夜食までキッチンフル稼働していたからそりゃ汚れてるよね。
このキッチンで、お腹すいたぁ、夕飯なに?と帰ってくる息子たちのためにお弁当を作り、食事を作れるのは幸せだなぁなんて思いながら。
でもなー。勝ってたら。
そしたら、まだ勝利を祈ってお弁当を作っていたのに。試合前だから肉食べてスタミナ付けようとか考えていられたのに。
結局、思考は巡って元の悔しい気持ちに戻ってしまう。
一番落とさなきゃいけないのは、この気持ちのくもり。洗剤じゃ落ちない手強いやつ。
息子たちには「切り替えて、次頑張ろう」なんてエラそうに言ってるのにね。
私も切り替えなきゃ。気分転換にトイレ掃除もしてこようっと。
家が綺麗になる頃に、私の気持ちのくもりも取れてるといいな。
野球好きな母が日々感じたことを綴ってます。何かのお役に立てたら幸いです。