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読書メモ「予想どおりに不合理 行動経済学が明かす『あなたがそれを選ぶわけ』」ダン・アリエリー


最近、行動経済学に興味を持っている。
きっかけは、何気なく、kindle unlimitedで
池上彰の行動経済学入門 (働く君に伝えたい「本物の教養」)を読んだからだ。


行動経済学とは

行動経済学は、経済学の一分野で、人々が経済的な意思決定を行う際に行動するパターンや心理的要因を研究します。従来の経済学は合理的経済主義の枠組みに基づいており、人々が合理的に情報を処理し、最適な選択をすると仮定しています。しかし、行動経済学は、実際には人々が情報にバイアスを持ち、感情や社会的圧力などの要因が経済的な意思決定に影響を与えることを認識しています。

行動経済学は、認知バイアス、時間的割引、リスク避け、社会的比較など、さまざまな心理的要因を研究し、これらが個々の意思決定にどのように影響を与えるかを分析します。また、この分野は実験経済学の手法を用いて、実際の市場や社会での行動を評価することも行います。行動経済学の研究成果は、政策立案やマーケティング、個人の意思決定の理解など、さまざまな分野で活用されています。

チャットGPT

「予想どおりに不合理 行動経済学が明かす『あなたがそれを選ぶわけ』」ダン・アリエリー


行動経済学に興味を持つなかで、今回紹介する本書を知ったわけであるが、界隈では超著名な書籍である。


様々な事例が面白い!

本書では様々な事例から、人間の不合理さを明らかにしていくのだが、その事例が面白い。
・チョコレートを無料で配った際の行動の変化
・無料のボランティアは引き受けるのに、ボランティアに対価が発生すると断られるのはなぜか
・なぜレポートは先延ばしされるのか
この部分を読んでいて思い出した、先延ばしについての、Tim Urban: Inside the mind of a master procrastinator | TEDはとても面白い!


等々、多くの事例が掲載されていて、人間の行動の様子が面白いし、納得感がある。


ただ不合理なだけではなく予想どおりに不合理である!


本書では用語はあまり出てこないので、冒頭にご紹介した池上彰の行動経済学入門もあわせて読むことで理解が深まると思う。

例えば「損失回避性」

損失回避性(Loss Aversion)は、行動経済学や心理学の概念で、人々が損失を回避する傾向があるという考え方を指します。この概念は、ダニエル・カーネマンやアモス・テヴェルスキーなどの行動経済学者によって提唱されました。

損失回避性の基本的なアイデアは、人々が同じ金額の損失よりも同じ金額の利益を得ることを好む傾向があるというものです。言い換えると、同じ価値の利益と損失がある場合、損失がより強く感じられるとされています。この現象は、経済的な意思決定やリスク管理、投資行動などの様々な領域で観察されます。

たとえば、同じ金額の利益と損失を得る機会がある場合、人々は損失を回避しようとしてリスクを取ることを避ける傾向があります。また、投資においても、投資家が損失を最小限に抑えるためにリスクを回避することがよく見られます。

チャットGPT

本書でも損失回避性を持つ人間ならではの行動があると多くの部分で感じた。


人間の行動の不合理性は、ただ不合理なだけではなく予想どおりに不合理である点が繰り返し強調されていた。

不合理性はいつも同じように起こり、何度も繰り返されるから、それを知ることで、政策立案やマーケティング、個人の意思決定の理解など、さまざまな分野で活用が可能なのだ。

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