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妄想に終わる

内田祥哉先生がお亡くなりになられた。享年96歳。
旧公衆衛生院を設計された内田祥三先生の二男で、親子二代の建築家である。
個人的に接点はなかったが、存命中に旧公衆衛生院の空間を通して、ご自身と父親の建築思想、解釈を伺ってみたいと妄想していた。(たわけた妄想)
幼少期から住われていた麻布の家は父親の代名詞でもある"内田ゴシック"でデザインされた洋館だったが、ご自身が設計された杉並の家は、正反対と言っていいような平屋の"和小屋"建築である。
web版建築討論記事では、

Q:この家ができたとき、先生のお父さんはまだご健在でしたか? そのときに何かお父さんから批評みたいなものはありましたか?

内田:父の家は書院造ですからね、書院造から見ると何というかこっちは民家みたいなもので。家は書院造だという風に思っているみたいでしたから。節があるだけでももう、バラックかと思うんですよ。

と、インタビューに応えられていた。
詳細のコメントもとてもわかりやすく、人柄が表れているように感じた。
記事のタイトルである「おっくうにならない一生の課題」は、見事にはまっている。 

市井の民の妄想は構想になることもなく消えたが、親近感と豊かな時間をいただいた。
開放の機会があれば、ご自宅を拝見してみたい。


https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE07DTQ0X00C21A5000000/

http://touron.aij.or.jp/2016/01/399





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