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丁寧な説明が農業を変えるのか?【渋谷の八百屋発 食農ビジネス革命/三浦大輝】


渋谷の八百屋発 食農ビジネス革命/三浦大輝  扶桑社

6月頃になると実家のトウモロコシ販売を手伝います。直売所だけでなく、時にはコンビ二前にテントを建てて販売するのですが様々なお客様がいらっしゃいます。そのなかでも特に多いのが「私は野菜を知ってますよ」と言わんばかりのお客様です。

そのお客様は積み上げられたトウモロコシを一つ一つ触って、「芯どまりがある」「虫食っている」などと言ってなかなか購入しません。私や母親が「これは芯どまりではありませんよ」「これくらいの虫食いなら大丈夫です」と説明するのですが、なかなか聞いてもらえません。結局10分以上悩んでお客様ご自身の判断で選んだトウモロコシを購入していきました。


野菜を購入するときに、重視するのは「形」や「色」などの外見です。スーパーで「丸い傷がない」普通のトマトと「形がいびつで尻ぐされがある」高級トマトが並んでいたら、多くの人がきれいなトマトを選択するでしょう。

形がきれいなものを選択することは致し方ないことです。なぜなら市場には形の良いもの・傷がないものしか流通しないのだから。その裏でとてつもない量のB・C級品の作物が捨てられているのも事実です。


一昔前まで野菜を買う場所は八百屋さんでした。八百屋さんは野菜の知識が豊富なので、お客様にあれこれおせっかいのように説明します。形が変でも、虫食いがあっても「こんなの大丈夫だから!!」「ちょっと安くするから買ってよ」と言って、お客様も納得して購入します。このようなやり取りを繰り返すことで、お客様の中に「形や傷は関係ない」という認識が生まれ、購買行動が変わります。


丁寧な説明が農業を変え、世界を変えると思います。

丁寧な説明をする

お客様はきれいなものだけでなく、B・C品を購入するようになる。

売れると判断すれば市場はB・C品を積極的に引きうける

農家は捨てる野菜を出荷できるようになり、売上アップ。

可視化されなかった生産側でのフードロスがなくなる。

環境にも大きな影響を与える。

このような感じですね。菜根たんは世界を大きく変える初めの一歩を踏み出しています。今度実店舗へ行ってみたいと思います!





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