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復帰が難しい世の中になりました(泣)【信用/入江慎也】


信用/入江慎也 新潮社

数か月前に山口県阿武町でコロナ給付金4630万円の誤送金が発覚しました。多額の給付金を受け取った男は行政の誤りと知りながら、オンラインカジノに使ってしまい、逮捕されました。この男に釈放後すぐ接触を試みた人間がいます。それが人気Youtuberのヒカルでした。ヒカルはすぐに男への独占インタビューを敢行し、しまいには自身が関わる企業への雇用も発表しました。


日本は一度罪を犯すと、復帰が難しいです。数年前の不祥事が理由で未だに第一線に復帰できない芸能人、数年ほど服役していた人が定職につけない・・・。身の回りを見渡せば、過去の過ちが尾を引いて現状にすら戻れない人が多々います。「昔に犯した自分が悪いのだから自業自得だ」と思う人もいるかもしれませんが、さすがにその部分に固執しすぎているような気がします。


SNSが発達し、芸能人に限らず一般人も気軽に私生活を発信できるようになった昨今、これまで以上に不祥事は顕在化するでしょう。その不祥事はデータ上でデジタルタトゥーとして一生消えることはありません。しかし私たちの記憶からはいつの日か消えるでしょう。不祥事をいつまでも気にしないことがこれからの社会で重要なことかもしれません。

罪を犯したのですから、謹慎などの罰則は受けるべきでしょう。ですがそれが済んだらみな許すべきです。著者の入江慎也さんは数年前に「闇営業」問題で吉本興業を解雇され、芸能界を引退しました。彼は現在清掃会社を設立し、日々様々なご家庭をきれいにしています。入江さんが犯した過ちを皆が許容し、今の姿を賞賛できる社会になってほしいです。


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