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某地下アイドルとの出会い③

閑古鳥が鳴くライブからの帰宅途中、グループのTwitterが更新されました。更新された内容を見て驚きました。
「緑が○○日のライブをもって卒業いたします」
低迷を極める中、緑の存在を一筋の光として考えていた私は、ものすごいショックを受けました。しかも緑の卒業ライブは私の通っていた大学の文化祭と日程が被ってしまい、行くことは出来ません。

卒業ライブの日。案の定私は現地には行けず、メンバーのSNS更新を待つしかありませんでした。ライブが終わって数時間後にメンバーのTwitterが更新され、投稿には笑顔で花束を持った緑が映った写真が載せられていました。緑が卒業しても追加メンバーを加入させることなく、3人でも活動を続けることになります。


相変わらずファンはつきませんし、時には私だけのライブもありました。正直私自身「なぜこのグループのライブに行き、チェキを撮影しているのか」と疑問に思うこともありましたが、今振り返ると「一種の義務感」で動いていたように感じます。横浜から渋谷新宿まで往復1000円、チケット代3000円、チェキ代約3000円・・・ライブに行くだけで1万円弱掛かります。お金はまだ良いですが、大学生という好きなことに好きなだけ使える「大量な時間」の一部をライブに通うのはどうなのでしょうか・・・。自問自答の日々でした。

そんな悶々とした日々を送りながらも日々のライブに通っていた私は、とあるライブでリーダーの赤から頭を殴られたような言葉を投げかけられます。
「アイドルファンの友達いないの? ライブに連れてきてよ!」
赤から発せられたこの言葉は、悪気はないのかもしれません。頻繁にライブに赴き、毎回のように物販に参加しているので、ある程度の関係性が出来ているからの発言なのでしょう。確かに、他のアイドルオタクは横のつながりが多く、友達やオタク仲間をライブに連れてくることがよくあります。そのような関係性を構築できていない私も悪いですが、ライブの集客をファンに丸投げするのはどうなのでしょうか。SNSが発達している時代なのだから、ライブ配信・YouTube投稿など集客UPに向けて出来ることがあるはずなのに。このグループが伸びないのは他責が原因なのかなと気づいた瞬間でした。


その後のライブも鳴かず飛ばず。そんなグループにまた新たな問題が発生します。私が推していた黄が活動を放棄し、音信不通になったのです。一方的に連絡が繋がらなくなり、両親に連絡しても「娘には干渉しない・我関せず」の姿勢だったらしく、結局黄の所在は分からずじまい。最終的にはグループ脱退となりました。


4人でデビューしたグループは、メンバーが抜けて2人になりました。正直グループ存続の危機で、頭の中には「解散」がよぎりました。しかし彼女たちが下した決断は「活動休止」。それに加えて新メンバーを追加して新体制になることも発表しました。本当の地獄はここからなのだと私もメンバーも考えていませんでした・・・

続く・・・


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