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【NÓMADO】 ① メキシコ行き決定

昨年2023年からとある企業と交渉を続け、なんとなく立ち消えになったりしたものの、結局他に見つからなかったから(だと思うんですが)、私がメキシコへ行くことになりました。まさか海外ノマドをするとは思っていませんでした…。

なぜ途中で立ち消えになったのか。
単に雇用条件が合わなかったことと、恐ろしいほどの円安が進行していたからです。

メキシコで仕事をするためには、必ず就労ビザをとらなければなりません。例えば大道芸をやってる若者がひとりメキシコに行き、道端で大歓声をうけ足元に置いた箱に1ペソでも入れられ、それをポッケに入れると「就労」になるので、ビザがないと最悪逮捕されます。もちろん厳密にそこまで取り締まられているかと言えば、そうでもないとは思いますが、違法なことを勧めるわけにはいきませんので、どういう理由であれ、きちんとビザを取っていきましょう。

で、メキシコの求人を見ると2タイプあるのがわかります。日本の企業が日本の本社からメキシコへ人を送るタイプと、メキシコにある企業(日墨どちらでも)が現地で募集をかけているタイプです。前者はもちろん日本の企業で、ある程度の規模以上の大きな会社。後者も、純粋なメキシコ企業というのは少なくて、日本と取引があるか、日本から向こうへ進出した、もはや現地の企業

ここで問題になるのがビザなんです。求人情報に、「ビザサポートあり」か否かで私たちの労力が大きく変わってきます。

ビザサポートというのは、ビザを取るために企業がいろいろと手配をしてくれること。それがない会社の場合、自力で、場合によっては弁護士を雇ったりしながらビザ取得を目指すわけです。当然めんどくささが違いますよね。

メキシコの就労ビザというのは、種類などの細かいことは省きますが、まず現地の法人が移民局へ申請を出し、ビザ受付番号というものを出してくれます。NUT番号と呼びます。その番号を取得したら、メキシコ国外にあるメキシコ大使館か領事館で、領事らの面談を受けます(必須)。そして申請内容と相違がないのであれば(契約書とかの紙は面談中みちゃいけないんですよ)、同日以降にビザのシールがパスポートに貼られるという流れなんです。実際はこのビザを持って入国し、移民局へ行ってからようやく効力をもちます。(観光ビザのように空港でスタンプもらったらOKではない)

ですから、日本にある企業がメキシコ進出だったりメキシコでの業務のため日本から人を派遣する場合は、すでに現地にいる弁護士さんたちが全部やってくださるので、あとはNUT番号を待ち、メキシコ大使館領事部へメールで連絡をし、面談の予約を入れ、これでもうビザはもらったようなものです。

メキシコにある法人で日本に支社がなく、ビザサポートもなくて自分で取得しなければならない場合、その法人との雇用契約をしてメキシコへ渡り、自力でNUT番号を得て(数週間かかるのでその間は現地でおとなしく待っているしかない)、一度アメリカかグアテマラなどへ出国してメキシコ大使館へ行かなければならないという、ものすごーーーく手間がかかります。

前者と後者の違い。
まず日本企業が全部お膳立てしてくれる場合、メリットはビザに関して楽だということ。デメリットは、今の歴史的な円安はメキシコペソも同じで、円は対ペソで史上最安値です。そんな中で給料は円払い。しかも日本の銀行口座に入るため、それをいちいちペソにする(か、カード利用)。これは円安の今、はっきり言ってメキシコに行く意味がないほどです。もう、「物価が安いメキシコ」神話は段々終わりつつあるほどのインフレです。

後者はその逆です。ビザがくそめんどくさい代わりに、給料はペソでもらえるので、今のまま円安が継続していけば為替差があろうとも、日本で働くより実は給料高かったりします

そんなこんなで、いろんなことがあったなかで、ようやく2月になってメキシコ行きが決定したわけです。

次回は、ビザの申請でどんな流れだったのかをもう少し詳しく書いてみたいと思います。