四国に次いで高速道路後進地の北海道
四国の高速道路は、瀬戸内側、高知や徳島周辺が少しずつ開通して、瀬戸大橋の開通を機にどんどん路線を延ばしていきましたが、小泉改革後に新直轄区間になってしまったほとんどの場所で、今では地道に少しずつ「8の字ハイウェイ」に近づけていますね。
一方で北海道は最初の開通こそ、札幌オリンピックのおかげで早かったものの、その後は四国とほぼペースは変わらず。旭川から先や釧路から先、あるいは道内の一大観光地となっているニセコエリアについても、もはや21世紀中には全線開通することはないのでは……と思われます。
道央自動車道(北部)
旭川から北・士別剣淵〜名寄については当初平成25年に完成予定となっていたものの、地権者との交渉がうまくいかず、現在は、多寄までは”完成1年前程度”の様子となっています。盛り土はまだ完全になっていませんが、一般道を渡る箱形の橋はすべて設置されていました(2021年夏の様子を見学)。なので、士別剣淵〜多寄自体は開通までそんなに先ではない感じがします。
ただ、多寄インターから国道までのアクセスに、今の一般道(市道)のままで果たして大型車が通行できるのかどうか、とても疑問です。都市計画関係はちゃんとしているのでしょうか。歩道もないので、大型トラックや観光バスが通ると危険ですし、大型トレーラーは間違いなくあの道路は通れません。インターから出るのも無理ではないかと思います。
多寄〜名寄ですが、発表になっている情報だけでみると、名寄美深道路の名寄インターと、道央道の名寄インターの位置が違います。名寄南インターとか、そのようにするつもりなのか、わかりません。もちろん、作ってもらった方が国道から直接高速に入れるので便利ですが……。
道東自動車道
釧路別保〜根室のうち、尾幌・厚岸周辺の1区間と、根室の手前から1区間が完成・建設予定となっていますが、残りの区間はどうなるのかわかりません。いずれにせよ、どこを通過するのかもハッキリわからない以上、21世紀中にE44が全線開通することはないのでしょう。
後志自動車道
外国人観光客が転じて、外国人移住者も増えている倶知安やニセコのエリア。路線価では日本でいちばんの上昇率を記録したところです。もっと早く、小樽からこのあたりまでを完成させておけば、雪道はそんなに慣れていない人も「冬の中山峠」〜という恐怖の選択肢はなくなっていたのではないでしょうか。
現在、余市から共和は全面的に工事をしていて、橋脚やトンネル工事などが随所で見られます。共和までは数年で完成するでしょうが、共和から倶知安、まだ見た目では全く手をつけていないので、建設決定ではあるものの、開通は北海道新幹線よりもあとになるでしょう。
さらに、倶知安から黒松内まではルートも未定。土地の価格も上昇しているので、現道活用というどうしようもない方向になりそうな予感がします。しかし有珠山噴火などを考えて北海道新幹線が今のルートになったのですから、さらには道央道が通行止になったことも教訓としてあるのですから、黒松内から倶知安もちゃんと作ってもらわないと、大変なことになるのでは……と思いますね。
まぁ、「大変なことになってから考える」のが行政の常ですが。
中国に買い取られる北海道
冗談ではなく、いずれ北海道は中国資本によっていろいろと買いあさられていくのではないかと思います。かつて、日本人がハワイにしたように。
北海道の水源地がすでに中国人投資家によって買い取られているという報道が3年ほど前にありました。鈴木直道道知事も、夕張市長時代に中国資本のためではないかと思われるほどの資産処分をして、結局それに答えないまま道知事になってしまいましたが、その解答をいつか彼自身の口から聞いてみたいものです。
一切の偏見という概念なく言いたいのは、中国は中国であり、北海道は日本の北海道であり続けてほしいということです。