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守るべきは球児の命か?人生か?教育とは何か?

今日は、
全国夏の高校野球大会の中止が発表されました。

朝日新聞社がYouTubeで配信してくださっていた、
一時間ほどの高校野球連盟の記者会見を全て視聴しました。
(記事の終わりに、リンクを貼っておきます)

僕自身は、

野球部ではなく、

野球部をスタンドから応援する側の
ブラスバンド部だったのですが。


毎日毎日、

朝早くから

夜遅くまで、

雨の日も嵐の日も

学生時代を部活動に捧げていた、

いわば同じ没頭者

として、
高校野球大会中止の発表は
どうしても、

すべてを投げ出してまで夢中になって信じていたものに突き放された
ような

大きな寂しさがありました。

ですが、
ただ、感情をぶつけても気持ちは整理できないので、

なるべく順序立てて、

①高校野球連盟の記者会見の内容

②各高校野球部監督からの言葉

③命か人生か?教育とは何か?

として、書こうと思います。

①高校野球連盟の記者会見の内容

記者会見の内容は、大まかにですが、
以下のようなものでした。

・球児の健康を第一に考慮した時に、中止にせざるを得なかった

・地方ごとの感染者数とロックダウンの差から鑑みて、地方大会の開催にも差がでると懸念した

・全国から長距離で移動してくる球児たちの感染、感染拡大リスクを考慮した

・なんとか開催できないかと話し合った

・今は、一旦終息しつつあるが、第2波、第3波が来ることも考慮した

・医師、教育委員会、球場、野球連盟等、専門家を30名ほど集めて協議した

・どのような議論が出たのか具体的な会議の内容そのものは、お伝えできない

・観客と球児の両方の安全と健康を考えると中止にせざるを得なかった

・休校や部活動の休止も各学校で行われており、学業への支障も懸念された

・大会を支えてくださる審判などはボランティアであり、ロックダウンの影響でボランティアが集まりきるかどうか、また、集まったとしてもその方々への感染リスクもある

・医療スタッフの常駐が難しい

・使用球場の確保が限られる

・感染対策を十分に施したとしても、感染リスクは免れない

・全国の部員が、ベストコンディションで、フェアな状態で参加できるのが難しいと考えた


・開催期間は二週間以上に及ぶことへのリスク


・集団で宿泊し、地元へ帰ることへの感染と拡大のリスクは大きい

・そもそも地域により対応の差もあるため、49校代表が出揃うのかも疑問であった

・球児にとっては、これからの人生を生きる上でこの経験は力になる

・各部活動の集大成の場をつくろうかとの案も出ている

・苦渋の決断であり、非常に悲しく、断腸の思いである

・球児の安全と健康が最重要課題

・高校野球大会の最大の理念は、教育である。これを考えた時に開催は厳しいとせざるを得ない、
苦渋の決断であった。

・甲子園を目指した という経験をこれからの人生で自信に変えてほしい。


②各高校野球部監督からの言葉

日刊スポーツが、各高校の野球部監督から言葉を受け取ってくださっていた。

抜粋してお伝えすると、以下の通り。
(私個人の判断で言葉を切り取って、この記事に載せています。これが各監督の発言全文ではありません。)

御殿場西・森下監督
⇒公式戦で悔しい思いをすることで次に向かうことができる。県の高校野球連盟は何とかして代替案を実現させて欲しい。

静岡高・栗林監督
⇒人間的な成長も部活動の目的の一つ。厚みのある人間になり、次の一歩を踏み出してほしい。

常葉大菊川・石岡監督
⇒自分の心の整理がついていない。部員らにかける言葉などは簡単ではなく、今は何も考えていません。

北海・平川監督
⇒やってきたことは無駄じゃない。人生ここで終わりではないし、これからも進んでいかなければならない。高校野球は教育の一貫。それを理解できる18歳になってもらうことが、我々の役割だと思う。

帝京長岡・芝草監督
⇒選手に対してかける言葉が見当たらない。夏の甲子園は必ずある、と思ってやってきた。そうでないと選手に本気が伝わらないと思っていた。今後については選手と一緒になって考えたい。それが寄り添うことになると思う。

高崎健康福祉大高崎・青柳監督
⇒非常に悔しい。ただ、甲子園がすべてではない。次のステージへ切り替えられるように後押ししたい。


③命か人生か?教育とは何か?

高校野球連盟の苦渋の決断 も、

断腸の思いでの記者会見 も理解できる。

重症者や死者も出ているコロナウイルスは、
現時点ではまだ、
ワクチンや確立した治療法もない。

球児の安全と健康=命 か一番大切であり。
最重要である。

果たしてそうだろうか。

もちろん、命なければ何もできない。
命があるから野球ができる。

しかし、

球児たちは、
その命を全て使って
野球に人生を捧げてきた。

言うなれば野球のために、
体をボロボロにしても愛してきたのだ。

野球のために、
命をたくさん使ってきたのだ。

つまり、ここで簡単に

最重要は球児の健康

という野球連盟には、

どうしても温度差を感じてしまう。

高校野球連盟が議論すべきであったのは、

球児の健康か、

球児の人生か

どちらを最重要とするか、

ではないだろうか。

そして、


高校野球や、部活動の目的は教育である。

としていたが、

教育

が目的ならば、なおさら

・球児たちが人生をかけたものが無駄にならない、代替案を同時に提示する

とか

・球児たちの心のアフターケアまで考える

など、

腐らずにこれを糧にまた前を向きなさい

だけでは、

教育としては冷たいのではないだろうか。

どうにもならないことがある。

うまくいかないことがある。

それらを受け入れて、
前へ進むのが大人。

なのかもしれない。

けれど、

やりたいことができなかった時に、どうするか?

の対応の仕方を、

諦める

の選択肢しか提示できなかいのが、高校野球の教育なのだろうか。

・選手の代表の意見やアイデアを募る

・年齢、ジャンル幅広い専門家、もはや専門家などである必要もなく。全ての高校野球ファンに向けて、開催するためのアイデアを募る

・やるかやらないか、ではなく、
どうすれば形を変えたり、多少制限がかかっても開催できるかを議論する

・当時者である選手たちに、議論の内容を具体的に説明する

・当事者である選手たちに、議論の途中経過を報告する

もちろん、あくまで、主催者がいてこそ大会は成り立つ。

球児はあくまで参加者である。

しかし、高校野球大会の最大の目的が

教育

ならば、

この大会の目的は、
球児たちの成長である。

成長とは、


どうにもならないことを諦めること

ではなく、

どの選択肢なら自分のやりたいことができるか

わかるようになることだと思う。

各地方で独自に大会は検討されている動きもあるらしい。

なんとか、

球児たちが、
自分の命よりも人生をかけたものが
今後誰にも奪われないことを

心から祈ります。

球児のみんな
野球以外の、他の没頭者のみんな

あなたの没頭は絶体に無駄じゃない。

ありがとうございました!

📽️記事を動画にもしています。よろしければ覗いてみてください👇
⇒ https://youtu.be/Nb3Itt2Y4ZE

・参考文献・
✏️"【ノーカット】夏の甲子園大会は中止 渡辺雅隆・朝日新聞社社長、日本高野連の八田英二会長が会見"  動画
⇒ https://youtu.be/7FvBXln4gqg

✏️日刊スポーツ
⇒https://www.nikkansports.com/m/baseball/column/kunikarakoko/

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