最終レポート by #せかい部×SDGs探究PJ高校生レポーター 霍田 真麻(宝仙学園中学高等学校)

人が生きる上で大切なことはなんでしょうか?勉強することでしょうか?お金を稼ぐことでしょうか?確かにそれも大切です。でも私は、その根本にある「理解すること」が大事であるように思えます。

 「理解する」ということは簡単な様に見えて、実はとても難しい事です。少なくとも、私が生きてきた17年間の経験や見聞からは難しく感じます。なぜなら「理解すること」は「知ること」と同義ではないから。例えば、授業を受けることは「知ること」に相応しますが、その授業で決して「理解した」ということにはならないでしょう。つまりはそういうことです。

私がこのプロジェクトに参加したいと思ったきっかけは、学校に貼ってあったとある一枚のポスターでした。そのポスターには、妹と同じくらいの女の子の写真とともにこんな一言が綴られていました。

『13歳で結婚。14歳で妊娠。恋はまだ知らない。』

自分はこの子と3つか4つしか変わらないのに、結婚なんて考えはしないし、ましてや出産なんて遠い未来のことのようにしか思わない。この子と私の共通点は、女子であることだけかもしれないけれど、逆に国や文化が違うことでこんなにも違うこと、そして自分がいかに恵まれているのか。一瞬にして実感せざるを得なくなりました。それと同時に今まではただ漠然と「知っていた」だけの女性差別問題を目の当たりにしました。知っているだけでは駄目なのだ、ということも。そこからこの思いの丈を一身に詰め込んだ文章をもって、今回のプロジェクトに参加させていただきました。知りたいことばかりで、講義ごとに得たものは数知れません。中でもNZのお話はとても印象深く、参考にすべきことが多かったです。そんなこんなでSNS等で発信しながら中盤まで来たときにふと思ったことが、自己満足で終わらせてはいないか、ということでした。そういえば、学校の、周りの友達や先生はどう思っているのだろう、と。そこから、アンケートを作って調査をしてみたところ、SDGsについて知っていた人が約60%、その中で男女差別とジェンダー差別について理解していた人は40%に満たないくらいでした。国連が2030年までに達成したい目標だと掲げていることにしては認知度が低すぎることに危機感を覚えました。特に私が調べていたジェンダー平等については、日本で足を引っ張っている項目であると言っても過言ではありません。そこで、学校の先生にお願いし、保健の授業で扱っていただくことにしました。私自身、クラスのみんながどのように考えているのか知りたかったこともあり、授業後に担当の先生に話を聞いてみたところ、皆積極的に考えていたとのことでした。ただ、そもそも知らなかったという意見があったということも耳にしました。

 私や私の友達も含めですが、現代の若者は色々なものに興味はあれど、知っていく場が少ない。今回のSDGsについて、授業が終わるとクラス内からそれに対する話し合いも聞こえてきました。俺はこの目標が1番大切だと思うんだけどどう思う?確かにね、でも俺は…なんて会話をしている男子グループやSDGsに関する本を読んでいた人も。ここから「知る」を超えて「理解する」につながる橋渡しができたなら、私が今回のプロジェクトに参加した意義があったのではないかと思います。また、今回の活動もあり、クラスで一緒の活動してみたいという仲間ができ、このせかい部が終わっても継続して情報の発信やSDGsに対する取り組みに積極的に行っていきたいと思っております。

 今回、このような機会を設けてくださった文科省トビタテ留学ジャパンのスタッフさんへの感謝とともにこの最終レポートを示させていただきたいと思います。

霍田 真麻 宝仙学園中学高等学校(東京) 
#せかい部 ×SDGs探究PJ高校生レポーター(ジェンダー平等を実現しよう)

#せかい部sdgs #せかい部 #ジェンダー平等を実現しよう

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