無関心ではいられるけれども無関係ではいられない by 藤岡依弥 / 指宿高等学校(鹿児島)#ジェンダー平等を実現しよう

〜SDGsみんなで目指す17のゴール、誰一人として取り残さない〜


“SDGs”って何か知っていますか?
学校の授業や最近ではよくニュースで目にすることも多くなった言葉ですよね?? 
『聞いたことはあるけどなんなのだろう?』その疑問が第一歩!!

 まず,”SDGs”がどういうものなのか! そこから始めてみましょう

“SDGs”は Sustainable Development Goals 持続可能な開発目標の略なんです!
17のゴールと169のターゲットからなっている国連で採択された2030年までに達成することを目標に掲げたものです!

じゃあ具体的にどんなことが17のゴールとは??
この図を見てください

画像1

これら17のゴールに向かって各国が様々な政策や取り組みをしながら達成を目指しています

ゴールは環境問題、人権、平等、教育、エネルギー
貧困 などたくさんの項目があります

今回私がみなさんに紹介するのは 5 ジェンダー平等を実現しよう です!

画像2

ジェンダーって何!? 
女性を大切にすること? 
具体的になんなのか
気づいていないだけでみなさんの身近に存在している!!??

今回はそこから一緒に学んで行きましょう!!
ジェンダーとは?? 
性別のこと?
いいえ!それだけではないんです。

さまざまな意味で使われることがあるのですが、本来は、『身体的性別』とは別に 社会、文化、そして生活を私たちがするなかで作られた「男性像」「女性像」性別のことをジェンダーといいます。

日本はそのジェンダーの差(ギャップ)が大きいです 
政治への参加や経済、教育、健康この4部門の面から男女に格差が存在するのかというグローバル・ジェンダーギャップ指数で、日本は世界で121位 153国中 先進国の中でとってもおくれています

“全ての人にあるはずの権利が性別で制限されている”

例えば、家事、育児は女性がするものという考え、政治、企業などのリーダーは男性が多かったり…
最近の事例では、ある医大で女性であるという理由で大学入試の点数を一律引かれていたり…

いままで高校生である私にとっては実感がわかなかったり、あまり考えたりすることが少なかった問題も今回のプロジェクトを通して、関係のあるものであり、今まで無関心だっただけだということに気づくことができました。


日本の主な問題
・ 政治に関わる女性が少ない
・ 性別で仕事量や出世、給料に差が出る
・ 女性の職場復帰が難しい
・ 男女関わらず産休、育休が取りにくい
・ 育児家事をどうしても女性だけに任せてしまう

これらの問題を解決するためにはどういうことが問題の背景にあるかを知ることを始めにしましょう!


●「家事育児は女性の仕事、男性は外で働き稼いでくる」

そんな概念が根強く残っていることはジェンダー平等の達成を妨げています

小さい頃から持っている価値観、形成された固定観念は本当に正しいのでしょうか、
男の子は青色のランドセル、女の子は赤色、 おままごとや手芸は女の子が遊ぶもの、また将来の夢にも男の子っぽい・女の子っぽいといわれるものもありませんか? 
このジェンダーステレオタイプは小さい頃から身近に無意識のうちに存在しています

さらにこのステレオタイプは日本語では『固定的性別役割分担意識』と言い、女性だから家事育児をし、男性は会社でバリバリ働く…という固定概念を含みます。
この考えは逆でもいいのです、男性が主夫をしてもいいし、二人の子供は夫婦が協力して育て、家事も分担して行う、正解はありません。それぞれの家庭にあった方法をその家庭が決めるものだと思います。

固定的性別役割分担意識により、女性が育児・出産か働くかのどちらかを選ばなければいけない風潮は残っており、子供を預けられる保育所や、育休・就業継続のための制度は整っていません。
男性が育休をとったり、家事を分担して行ったりすることによって、女性の負担が減ることはもちろん、男性や周囲の人たちの意識も変わってくる。そうした少しずつの意識改革によって全ての人々が生きやすい社会になると私は考えます。

男性、女性性別関わらず育休を取ることは上司、周囲の人の理解、パートナーの理解が必要であることは確かです。その理解によって仕事を継続できるのか、育休を取りやすいのかは全く変わってきます

女性政治家が少ないことに関して、今回組閣された菅内閣では20人中女性は2人だけでした。これはとても少ないです 。クウォーター制などを使い、もっと女性が政治に参加し、様々な多方的な意見を求め、反映させる必要があると感じました。 女性議員の少なさは世界から見て日本は”異常”と見られるほどです さまざまな政策の意思決定の場に女性を!! 女性活躍のためには多くの人の意識改革が必要です。

女性だから家事育児をすべき、男性は家族を養うべきそんな法律、決まりはないのです。全ては自分たちが作り上げた価値観であり、考え方です それを壊すことはジェンダー平等の大きな一歩だと思います


● 多様性を楽しむことができる社会になりたい

ダイバーシティ=多様性 (宗教、性別、年齢、宗教、国籍、働き方、キャリア・経験、価値観、障害の有無 など)
「違い、多様性こそに価値がある」 でも、今は違うということが生きにくい世の中になっています

LGBTQ (LGBTQIA、 LGBTQIA(+)) セクシャルマイノリティの総称です
L レズビアン 女性同性愛者
G ゲイ  男性同性愛者
B バイセクシャル 両性愛者
T トランスジェンダー 性自認と身体的性別が異なる方
Q クエスチョンニング 自身の性自認、性的思考がまだ定まっていない人または定めない人  
・クィア セクシャルマイノリティ全体を包括する表現  
・この中には(Aセクシャルやパンセクシャル Xジェンダー など)


世界には約8%~10%のLGBTQの方がいます。これは11人に1人といわれています。カミングアウトする方が増えてきました。それと同時に、もっと改善するべき面もはっきりしてきました。

制度や法律、そして私たちの感覚です 。
日本では同性婚はできません 。パートナーシップを認める自治体は増えてきましたがまだまだ生きづらさを感じている方もいらっしゃいます 。

最近私は初めて同級生のLGBTQの方(クィア)とお話しする機会がありました。
たくさんのことを聞きたいと思い、自分から話かけてお話しを聞きました。

当事者の方だから感じることや考えを教えてもらいました。
まず、カミングアウトをする人もいるけどカミングアウトをしないことで自分を守っているのでカミングアウトをしない人もいらっしゃるということ。 またLGBTQの人を優しくしてほしい特別に扱ってほしいというわけではなく、そういう人がいるということをまず知ってほしい。 男性、女性という分け方ではなく1人の人としてみんなが考えれば悲しい思いをする人も減るのかもしれない。

この考えは私が新聞や本で得ていたものだけではわからなかったものであったし、その苦しんでいる方から直接、生の声を知るということは本当に大切だし、より自分に重ねて考えることができると実感しました。私は全ての誰一人として取り残さないそんな社会にしていきたいです。


● 世界は!??

ニュージーランドはジェンダー平等が進んでいる国の一つです。
首相をはじめとする三権の長(首相・総督・首席判事)が全て女性
さらには国会の男女の人数の差がなく、さらには LGBTQIA(+)の
方々も多くいます。

画像3

まずNZでは小さい頃からジェンダーステレオタイプ(性別)で分けることをしないそうなんです。おもちゃや洋服、好きなこと、夢 、自分が1番好きなことを追求できる環境を整えていると、 男の子がミシンに夢中になっていたり、女の子の夢がエンジニアやパイロット、弁護士であったり(日本ではこれは男の子のやること、女の子の夢じゃないだと思われていることもしばしば)男の子が、女の子が目指す夢だ、することだ、という考え自体を無くすということがジェンダー平等につながります。

NZではダイバーシティ(多様性)イノベーション(新しい考え方)をどんどん取り入れていこうとしています。

このフレクシブルさ(柔軟性)こそ!今の日本に必要なものではないでしょうか?

またLGBTQについての教育も同じです 。NZではLGBTQを特別なものとして教育しておらず、特別なものとしてではなく、普通のもの、当たり前のもの であり、ストレート(異性愛)と違わないということ。 またオールジェンダーのトイレがあるところも多いそうです 。

『男性だから、女性だから、LGBTQだからとかそういうことではなく、一人一人がお互いを尊敬しあい、助け合っていく、どういうことに困っているのか知る』ということが大切だと感じました。


●ここまでに、たくさんZOOMや自分の探究活動を通して得た知識や考え方を書いてきましたが、私たちがなにをできるのか、それを最後に私の考えを伝えたいです。

まず、この活動を通して身近に問題はたくさん転がっていると感じました。
まだ私は17年間生きてきて、女性であることに生きにくさを感じたことも少なかったし、子育てをした経験もありません。ですが、私たち世代も大人、親になった時に実感するでしょう。 

いかに問題を“自分のこと”のように考えられるか、相手のことも、社会にある問題に対しても。 
ジェンダーは社会、小さい頃からの考え・環境がつくりあげてしまった像です。その根強い考えを変えていくには私たち一人一人の意識改革が必要不可欠です。

意識改革は今の若い世代、私たちが始めていくべきです。 
まずは知ること、そしてそれを自分なりに考えたり、他の人の意見を聞いたりし、さらに考えを深め、それをたくさんの人に伝えていくことが私たちにできることの第一歩です。

社会問題、特にSDGsに含まれている問題は、これからを生きていく私たちにとって無関係ではいられないものばかりです。無関心でいることはとても簡単なことです。でも、絶対に無関係ではいられない。
この言葉は本当に全ての人に知っておいて欲しい言葉です。


● この活動を通して
今回この活動を通して、たくさんのことを知ろう、学ぼうとしていたら毎日がとても早く、あっという間の2ヶ月間でした。多くのことを学びましたが、まだまだ知らないことだらけです。私たちにできることは何か、何かムーブメントが起こせないか、これは私の、そして私たち世代そしてこれからの若者たちの一生の課題です。
いかに問題に興味、関心をもつか、そして学び、考え、伝えていく この大切さを私は伝えていきたいです。

そして、この活動を通して出会えた仲間、講義をしてくださった講師の方、企画運営をしてくださった方との出会いに感謝しています。
この活動に参加でき本当によかったです。さらに世界が広がりました
これからも私は学び、考え続け、伝えていくことを続けていきます。


指宿高等学校(鹿児島) 藤岡 依弥
#せかい部 ×SDGs探究PJ高校生レポーター(ジェンダー平等を実現しよう)


#せかい部   #せかい部sdgs   #ジェンダー平等を実現しよう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?