貧困について考えよう by 澤岻星南 / 宜野湾高等学校(沖縄)#貧困をなくそう

ここではSDGs17の目標1番『貧困をなくそう』について皆さんに伝えたいことや私が考えたことを記載していきます。貧困の現状や課題、解決策などをみなさんとこの記事を通して考えるきっかけになればと思います。
                  
[子どもの貧困の現状と課題] 

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 子どもの貧困の現状を知っていますか。実は、私たちが思っているよりも身近な問題となっています。学校で例えると40人学級のうち5人(13.5%)が貧困だと言われています。また日本のひとり親家庭の貧困率は、48.1%となっており、ひとり親家庭の約半分が貧困に陥っているという現状があります。そして貧困率が高い理由としては雇用状態が安定しないことが挙げられています。

[子どもの貧困を解決するための政府の取り組み]
子どもの貧困問題を解決するために、政府では積極的に貧困に陥らせないための対策を行っています。
例えば、平成26年度に幼児教育・保育の段階的無償化を行ったり、平成28年度では児童扶養手当の多子加算額の倍増(第2子加算額を月額5千円から最大1万円、第3子以降の加算額を月額3千円から最大6千円増額)を行ったりと積極的に経済的な支援がされています。このように貧困の家庭でも教育がしっかりと受けられるようになっています。
ちなみに、政府の取り組みが始まった平成26年からこどもの貧困率が現在までにどのくらい減少したかというと2%程減少したとのことです。貧困の問題は解決が難しく、問題として認識されたのが遅かったこともあり完全な解決にはまだまだ時間がかかりそうです。

[海外で行われている子どもの貧困の支援]
 日本では、政府による経済的支援やNPO法人や個人が子ども食堂を行うなどをして貧困の家庭へ支援をしています。では海外ではどのようなことが行われているのでしょうか。ここではアメリカとイギリスの取り組みを紹介します。

 まず、アメリカで行われている貧困の家庭に対する支援から紹介します。学校に服や靴、防寒具などを揃えたクローゼットのある学校がマサチューセッツ州ローエルにあります。これは寄付で集まった日用品を学校に配る民間の活動です。「まずは学校に来ることが貧困の連鎖から抜け出す手段」として生活必需品が学校で揃えば登校しやすいという考えから始まりました。SNSで広まり、全米各地からこの仕組みについて問い合わせが来ているようです。他にも学校にフードバンクを設置したり、ランドセルに食料を入れたりしている学校もあるそうです。アメリカの支援の方法は、誰でも気軽に参加できるものが多く地域や学校が協力しているという印象を受けました。
 
次は、イギリスで行われているこどもの貧困対策について紹介します。イギリスでは政府が対策を打ち出し、こどもの貧困を減らすことに成功しています。2010年に「子どもの貧困法」が成立しこどもの貧困率が減りましたが、政権が変わりまたこどもの貧困が増えたそうです。このことから、貧困の問題は政治に影響されやすいことがわかります。

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[貧困が原因で低学力に?]
 全国の平均進学率は78%であるのに対し生活保護世帯の平均進学率は33.1%となっています。世帯収入が低いほど学力も低くなると言われています。低学力の原因として、教育に投資出来ない、相談相手がいない、勉強方法が分からないといったことが挙げられます。

[私たちができること]
 貧困の問題を解決していくために私たちが出来ることを紹介します。「こどものみらい古本募金」という活動は読み終えた本を回収し、その査定額をこどもたちに対し支援しているNPOなどの補助金に活用するものです。また、フードバンクに食べ物を寄付したり学習支援などのボランティアに参加したりすることが貧困問題解決の第一歩となると思います。そして最も重要なことは貧困について知ること、理解することだと思います。

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[まとめ・感想]
 貧困は身近な問題で解決に時間がかかるのが特徴です。ですが、様々な方向から支援を行うことによって解決出来るものでもあるかと思います。貧困が原因で夢が実現出来ないことや周りと差が生まれてしまうことはあってはならないこと私は考えています。経済的な支援だけでなく、こども達や貧困で困っている人の居場所づくりも必要だとこの記事を書いていて感じました。

 私が「貧困をなくそう」をメインテーマにした理由は周りの友達に貧困の子がいなかったためです。なかなかその問題の現状について考える機会がなく、この探究活動を通して貧困について知り、何かアクションを起こしてみたいと思い、このプロジェクトに参加しました。
ですが、参加して講師の方のお話を聞いてみると周りに貧困の子がいなかったのではなくて、私が気づいていなかっただけだと知ることができました。
 
 最後になりますが、この記事から私たちの行動で変えられる未来があることを知っていてほしいと思っています。少しずつできることが始めていきませんか?
 私たちの行動でより多くの人々が幸せに暮らせる社会を実現できると信じています。

宜野湾高等学校(沖縄) 澤岻 星南 
#せかい部 ×SDGs探究PJ高校生レポーター(貧困をなくそう)


#せかい部sdgs

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