介護の終わりに(26)

犬の介護について、私はほとんど知らない。調べなかった。

調べたら、うちの犬の死がどんどん近くなるような気がしたから。

でも、やっぱり調べたほうがよかったと思う。そのほうが、犬の介護に後悔しないでいられるから。

私は後悔している。

夫が調べてくれた。

犬はだんだん食べなくなった。しかし、体の中の老廃物はあるので、排せつはあった。

そういうわけで、これを買った。

パッケージが嫌だった。悪気なくこういうデザインなのだろうけど、老犬を介護する、その時に、このおむつかあ、と思うと、げんなりした。

それでもはかせた。

若い時なら嫌がっただろう。でも、全然嫌がらなかった。

それも悲しかった。

「介護が終わったときにあなたの物語を書くべきだ」(酒井穣)。確かにそうだなと素直に書き始めました。とはいえ、3か月以上悩みました。