見出し画像

Vol.14 エンディングノートとは

やったことを整理するために

これまでたくさんのやることが出てきましたが、全てを同時に行うことはできません。
また始めたとしても全ての進行具合を把握するのは至難の業です。
特に頭の中だけで整理しようとしても無理な話です。
最新の医学の研究では人間の頭は同時進行には向いてないそうです。
同時に進行して成果が出ているつもりでも、実は一つ一つに集中して処理したほうが効率が良いそうです。
そうでなくても、すべてを頭の中に収めておくことは脳科学的に無理があります。
人は忘却の生き物です。
であればこそ、全ての進行を頭の中ではなく一目瞭然に書き出して整理するために便利なものを活用しない手はありません。
それがエンディングノートです。

エンディングノートを作る

終活を形にして残すためのツールの代表はエンディングノートと呼ばれる情報整理ツールです。
これを完成させれば事務系の申し送りは完了と言えます。
また自分の人となりや家系的な情報を記載することで、内面的なやることリストも完成させることができます。
また私ども生前フォトメモリアルズがお手伝いしているような、元気なうちに撮影した遺影用のデータやご自身の声と言葉でお別れを伝えるための葬儀用のメッセージ動画などもUSBメモリーを添えたり、保管しているクラウドサービスのURLを記載すれば収納することができます。
さらに印鑑や銀行通帳なども袋に入れて一緒に保管することもできます。
残りはここに直接収める事ができないもの、例えばすでに預けてある公正証書遺言書くらいでしょうか。
さて、そんな優れものであるエンディングノートの説明をしてみましょう。

やることがすべて一冊のノートにまとめられている

エンディングノートの優れているところは、情報を一か所に集約できるところです。
バラバラな情報を一覧することができ、かつ見やすく自分以外でもわかりやすくできています。
情報の整理が得意な方はご自身でノートを作っても構いませんが、漏れや抜けがあったり、独自の表現があるなど、使い勝手が悪い場合があります。
そのための使い勝手を模索しているためか、さまざまな種類のエンディングノートが販売されていますが、内容はいくつかの傾向に分かれます。
また呼び方も終活ノートなどの呼び方もあり、形式も実際のノートだけでなくPCやスマートフォンで管理できるものもあります。

私も終活を学ぶ過程でエンディングノートのことを知り、そのつくりを知るために7冊ほどのエンディングノートを購入して比較してみました。
その結果は別の機会にお伝えしますが、ここでは概要としてお話します。
多くの製品を比較してみたところ、自分の心と気持ちを家族に伝える部分に重点を置いたものと、事務的なデータを中心にして家族に負担をかけないように配慮したものの二つに分けられると思います。
基本的な機能の差があるとは言え、それぞれに工夫を凝らして使いやすくできているので、自分の波長と合うものを選ぶと良いでしょう。
継続して記入したくなる、書き込むのが楽しくなるものと巡り会えることを祈っています。

ノートを埋めることで達成感を得る

製品として販売されているものは、有り体に言えばよくできています。
そのため端から埋めていくことで着実に完成に近づきます。
人間は問題を端から片付けて空白を埋めていくと達成感を感じて、さらにやる気が湧いてきます。
エンディングノートは自分の棚卸しを形にするための、いわば棚卸表です。
事務的内容はいざ知らず、自分の心を書き留めるのは難しいかもしれませんが、ここはひとつ作家にでもなった気分で頑張ってみましょう。

すべて埋める必要はない

埋まっていく楽しみがあるエンディングノートですが、すべての人がすべての項目を埋められるとは限りません。当てはまらないものを無理やり埋める必要はありません。
エンディングノートの基本的なルールの一つとして「データ部分は正確に」があります。
しかし埋まらない項目は必ずあります。また自分史を記載する場合は、どこまで赤裸々に描くべきかと悩む場面もあるでしょう。その時は時間を置いて考えてみましょう。埋まらない時は埋まらないものです。
そんな時は「よし、次に行ってみよう!」と前に進みましょう。

まずは始めてみる

エンディングノートの秘訣は、まずは始めること。
始めてしまえば勢いがつくものです。
それと埋めやすいところから手を付けること。
事務処理系が良ければ事務系から、自分系が良ければ自分系から書き始めましょう。
事務系であれば関係各所からデータを持ってくれば記入できます。
自分史に関しても埋められるところを埋めてみましょう。
客観的なデータとしての家系図から始めても良いと思います。
そのように必要な項目を埋めていくと、次にやることが見えてきます。
やるべきことが明確になると、これまたやる気が出てくるものです。
まずは始めてみましょう。レッツ スタート!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?