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OMURO 88 chapter 4
chapter 3 →
僕は四国八十八ヶ所霊場を巡礼したことがない。今は何回かに分けてバスツアーやマイカーで行く人が多い。ましてや足腰が不自由な高齢者に取ってはなおさらである。思いは馳せた。そんな四国巡礼の田園風景の道端にも同じような石仏があるに違いない。
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いよいよ終盤戦だ。
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修復中らしいが、奥にあるのは旧修行場だそうだ。
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下の池の中に御浮堂が見えた。石橋を渡ると今までの祠とは雰囲気が全く違っていた。なんとすばらしい風景だろう!少し感動した。
すでにふもとまで下りて来ているのだが、順路は再び登りを示している。
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この巡礼の旅でところどころの祠の屋根にはブルーシートが被せてあった。しかし完全に崩壊したのを見たのは初めてであった。仁和寺では(2027年開所200年記念)に向けて7カ年計画で御室地区整備プロジェクトを推進している。これには多くの費用と時間を要する息の長いプロジェクトである。どんな祠に復元されているか楽しみである。
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しばらく雨が降っていないのだが、山からの湧き水が小道の通行を妨げている。泥が靴に付くことを覚悟しなければならない。悪路を跨ぐように歩いたが、限界があった。パチャ、パチャと水を踏む音がした。なんとか通り過ぎることができた。ついにGOALが見えた〜ぞ
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おっと、87番を忘れるところであった!!
少し戻る。
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第88番札所、手を合わせた。
COMPLETE !!
ひとり、ガッツポーズした。
第88番札所の前には広場があった。
毎月25日 護摩祈祷会がこの地で行なわれている。
少し疲れたので広場のベンチに腰掛けお茶を飲んだ。親子連れが楽しそうに散歩に来ている光景が目に入った。ふと、かすかな記憶が蘇った。このお堂(第88番札所)にどこか見覚えがあったのだ・・・あれは僕が小学生高学年の頃、子供会でここに来たことがあったような?・・・う~んそれ以上は思い出せない・・・。あれから半世紀以上が過ぎてGoogle mapで探さないとわからないほどに辺りはすっかり様変わりしていた。
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その先の弁天池にはかわいい祠があり、その周りを大きな鯉が悠々と泳いでいた。その石橋を渡ったとき、チャリンの音が聞こえ、その水面に一瞬、杖を持った弘法大師の姿が映ったような気がした。
Finished
掲載の写真はすべて2024年4月10日撮影
これらは2024年4月10日PM、OMURO 88で体現した記憶の記録である。
2024.5.9 by 無名人 晴遊雨読
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