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周山街道をゆく chapter2-3 錦雲渓(2)

→chapter2-3 錦雲渓(1)

その時、隊を成し年齢バラバラの男女10数人位のjoggers(ジョギングをする人)の集団と出会した。

「こんにちは」とあいさつした。
「こんにちは」と軽快なあいさつが返ってきた。
その声がこだまのように連呼して聞こえた。

その集団は彩のjogging wearrに身を包み、軽快な走りで目の前からあっという間に僕の前を通り抜けて行った。小鳥が逃げたのも彼ら10数人の走行音に気づいたからではないかと思った。但しせっかくのchanceを逃したのはbattery切れが生じたことに他ならない。

錦雲渓

たまにこの渓谷をjoggingする人を見掛けたことはあるが、集団走行を見たのは初めてである。確かにこのコースは緑の中を走るので空気は旨いし、排ガス車の心配もない。但し小泉橋を過ぎれば西岸の岩場が暫く続き、滑らないよう慎重に岩場を通過しなければならないところがある。どうするのだろう?余計な心配か。岩場は必ずしも隊を組んで走る必要はないからな。彼らのことを『日曜ジョギング同好会』と勝手に名を付けた。

ハイキングコース大覚寺への分かれ道
錦雲渓は東海自然歩道と京都一周トレイル北山西部(2)と併用コース

スマホカメラに切り替えた。僕は方々撮りながら進むので進行はゆっくりである。室内犬にリードを付けた3人連れが追いついて来た。
「こんにちは」とあいさつした。
「こんにちは」と返してくれた。
追い越したと思ったら『道を間違えた』と独り言のように呟いてすぐ戻って来たのでびっくりした。えっ、山に向かうのか?思わず、
「ここから先は登りが続きますから」と言ってしまった。
大人3人だけなら言わなかっただろう。室内犬にこの山越えができるのかと思った。人の一歩に対してその犬なら8歩くらいは歩かないといけない。リードを持った女性は会釈した。そんな余計な心配をよそに楽しく喋りながら3人と1匹は坂道を登って行った。初めての道ではないようである。この山道は高雄清滝パークウエイとcrossする。そのparkingに車を停めて散歩に来たのだろうか?或いは大覚寺裏手に抜け出る道でもある。あっそうか。室内犬がバテれば抱きかかえて歩けば済む話ではないかと気づいたのはだいぶ後になってからである。

小泉橋(濯没橋)

小泉橋は手すりも無いコンクリート製の濯没橋である。増水の際、川水に浸る。この橋を渡れば少しの登りを経て錦雲渓広場に出る。いつぞやの台風で壊れた後、放置されたままの小屋があった。ここはハイカーの休憩場であったのだろう。古びたベンチとテーブルが現存している。余談だが、政府は復興税の後、森林環境税を課すようになった。その税の使い道に森林資源の活用がある。こうしたハイキングコースの整備にも活用してもらいたい。
ここからは西岸の岩場の道となる。しばらく雨は降っていないが、滑らないよう慎重に進んだ。

小泉橋から錦雲渓を観る

暫く行くと長い望遠レンズを装着したcameraで錦雲渓を撮影している男性がいた。こちらが近づいているのに撮影に集中しているのか気づいていない。岩場が道だからどこかで道を譲ってくれないと困る。
「こんにちは」と声かけすると気づいてくれた。その男性は軽く会釈しただけで同じく清滝方面に歩き出した。ここが絶景ポイントか?と僕もスマホカメラを構えてみたものの、然したる景色ではなかった。もしかして野鳥を撮っていたのではないか?そんな気がした。

錦雲渓の白い石の河原

清滝に向かって歩き出した。突き出した岩を結ぶように人ひとりがやっと通れるくらいのコンクリート製の通路にあった。そこから白い石の河原に下りたところにさきほどの男性がcameraを構えていた。今度は声掛けをしなかった。やはり野鳥ねらいか?

錦雲渓

愛宕山山麓から小川(堂承川 堂尻川)が清滝川に注がれそれを跨ぐように4mくらいの橋が架けられている。この堂尻橋渡ればこのコース唯一の登り坂に差し掛かる。そこは石や木で組まれた階段状になっており登りやすい。上から数人のグループが下りて来た。すれ違いざまに
「こんにちは」とあいさつした。
「こんにちは」と返してくれた。
続けて家族連れらしい数人が・・そしてまた・・と次々と新緑を求めて錦雲渓に日曜ハイカーたちがやって来た。すでにAM10:00を過ぎていた。

月輪寺・清滝・高雄方面三叉路 東海自然歩道・丹波散策の道・京都一周トレイル

感覚的には30mほど登っただろうか。アスファルトが敷かれた災害用道路に出た。尚、月輪寺は清滝から登山で90分以上かかると言われている。僕は京都市の由緒あるほとんど寺社のは訪れているが、この寺は行ったことがない(2024年6月現在)。確かに愛宕山は924mで1000m以下ではあるが、錦雲渓ちょっとハイクというわけにはいかず、早朝から用意万端整えて登山とし、日暮れまでに下山しないと遭難する危険性も無いとは言えない。(要登山登録アプリ)そのことも踏まえ、月輪寺の閉門は14時と早い。(要予約拝観)

→chapter2-4 清滝

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