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Google翻訳活用法

前回、Googleスプレッドシート。特にGOOGLETRANSLATE関数について紹介しました。

GOOGLETRANSLATE関数は、Google翻訳サービスを呼び出しているだけです。量より質で翻訳するなら、やはりGoogle翻訳サービスを直接使うべきです。今回は自分なりの活用法を紹介します。

●準備・使い方

デスクトップPC or MacでGoogle翻訳を使うには、

https://translate.google.co.jp/

にアクセスするだけです(iPhone /Androidで使うならアプリのインストール)。あとは、
①訳したい文章を左側に入力(or コピペ)
②翻訳した言語を選択

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単語と単語のマッピングを確認するときは、ダブルクリック

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翻訳結果が気に入らない場合は、翻訳結果をクリックすると別の候補が表示されます。

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Googleアカウントでサインインするとフル機能(例えば履歴)使えます。

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ドキュメントをクリックすると、電子ファイルをアップロードして翻訳することも可能です。

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操作はわかりやすく、便利ですね〜。

●自動翻訳との付き合い方

Google翻訳は道具です。道具=補助。主体は利用者です。つまり、

翻訳結果を鵜呑みにしない
結果を見て、自分で判断し、文章を加工する

が重要です。と言うのも、時々、Google翻訳の結果をコピペしたと思える文章で仕事をしている人も見かけ、残念な気持ちになることがあるからです。

・空模様を全く見ず、天気予報だけを信じて洗濯物を外に干す
・天気が荒れているあるいは地震が起きたのに、カーナビや乗り換え案内の情報だけを信じて外出する

と同じレベルです。なので、自分の感覚・意思を加えることを前提に使います(もちろん、翻訳結果が自然に思えるなら、そのまま使うこともありますが)。

特に英語と日本語の間で翻訳する場合、語族が違うため、今後翻訳エンジンのAIが進化しても、自然なレベルまで押し上げるのは難しいと思っています。日本語は孤立した言語とも言われ、英語以外の言語でも、自然な翻訳が実現するのはいつのことか。

これが、ゲルマン系の英語とドイツ語、ラテン系のフランス語とスペイン語と系統の同じ言葉どうしであれば、文法(語順・態・時制)や語彙が似た傾向なため、精度は高まります。

●和英活用Tips

日本で一番ニーズが高い、英語と日本語に話を絞ります。

①英語→②日本語:まぁまぁ
①日本語→②英語:当たりはずれ大きい

と感じています。

①英語→②日本語 の場合、翻訳結果が母国語である日本語の文章なので、表現の優れない文章でも、概ね理解はできちゃいます。

①日本語→②英語 の場合、よほど変な文章で無い限り、バイリンガルもしくは上級者でないと、文章の質の判断がし難く、ミスをミスと気づかずに無理して読もうとしちゃいます。そうならないよう自動翻訳の精度を上げるには、

入力 → 処理(=翻訳エンジン)→ 出力

の最初、入力データがより具体的にする必要があります。日本語は

・主語を省略し、読み手・聞き手が察するのが前提
・時制は不明瞭で、読み手・聞き手が察するのが前提
・受動態を多く使う
・オノマトペが多い
・数え方の種類が豊富

などの特徴があり、自動翻訳(統計データであれ、深層学習であれ)しにくいです。言い換えると、

・省略されている主語は追加
・時制(過去/現在/未来)を明確に
・受動態よりも能動態を優先
・オノマトペは避ける
・数え方は個に揃える

と、一手間加えて不自然な日本語に編集し、

①日本語→②不自然な日本語 → Google翻訳 → ③英語

と言う流れで処理すると、グッと精度は上がります。一手間をざっくり書きましたが、①日本語→②不自然な日本語 については、以下の2冊が参考になります。

大全というだけに、私が綴ったTipsがゴミに感じるぐらい、色々なテクニック(特に改行効果)が書かれてます。この本読んで、自分がやっていたことが、ほとんど含まれていて、「間違ってなかった〜」と自信が持てました。

タイトル通り、なんでも3語で話すのは無理ですが、英語らしい語順やシンプルな文章の組み立て方が紹介されてます。伝わりやすい英語の特徴を知ると、自動翻訳されやすい日本語の組み立て方、英語話者に伝えやすい・伝わりやすい考え方も上達します。

ところで、①日本語→②英語と和英をする目的の多くは、メールやチャットで送る、あるいは話すため、プレゼンするための原稿を作ることが多いはず。この場合、たとえ英語が苦手でも、さらに英語を加工するとより伝わります。ポイントは、

・難しいと思う英単語は、自分が知っている・使い慣れた単語に置き換える

です。仕事であれ、プライベートであれ(特に趣味)、誰もが使い慣れた英語の語彙を持っているはずです。手持ちの単語に置き換えるだけで、背伸びをせずに使えます。背伸びした英語でやりとりすると、より難しい会話となり悪循環に陥る恐れがあります。特に英文を自分で話す場合、音声再生して、

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聞き取れない、発音の真似ができない。と思ったら、迷わず変えましょう。
同音異義語は、前述のクリックで表示されます。

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私はこのImmediatelyという単語の発音が苦手で、right now や quicklyを好んで使います。なお、翻訳結果の英語を加工する場合の注意点は、

・元の日本語と意味にズレが出ないか?

です。ここもGoogle翻訳を使うと良いです。ここまでに述べてきたことを整理すると、

①日本語→②不自然な日本語→Google翻訳→③英語→④英語(手持ち語彙で編集)
④英語(手持ち語彙で編集)→Google翻訳→⑤日本語

という流れで、①と⑤が一致しなくても、ある程度おなじ大意になったら、④の英文は完成です。

手順としては、②不自然な日本語→Google翻訳→③英語 を

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を実施、ページの真ん中にある ←→ 言語の切り替えをクリック

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切り替え終わったら、左側の英文を書き換えながら、日本語の翻訳結果を確認します。

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なお、しっかりと伝わる英文を書かねばならない。と重要な時は、ブラウザーを2画面開き、上下に並べて、

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なんて使い方を時々します。この場合は、ブラウザー間をコピペしながら、文章をこねくりまわします。

ここまで述べたGoogle翻訳Tipsで和英活用に慣れ、経験が積み重なると、日本語と英語の構造違い、伝えやすい・伝わり易い単語というのが身についてきます。この感覚が掴めたら、しめたもの。

英語を書かねば、という時に、Google翻訳で安易に日本語→英語を使わず、
英語→日本語 で英語を書き出しながら、英語の編集・推敲をするように変えていきましょう。つまり、上述の①から③をすっ飛ばして、

④英語(手持ち語彙で編集)→Google翻訳→⑤日本語

ができれば、時間短縮になります。もちろん願わくば、Google翻訳を使わずに英語を操れるようになりたいのですが(修行は続けてます)、道具という補助が自分には必要です。特に時制、相、単複、冠詞の有無なんかの文法視点で悩みます。。。

さいごに

Google翻訳を筆頭に、DeepLMicrosoft Translatorみんなの自動翻訳@TexTra®など様々サービスがあります。それぞれユニークな特徴があり、同じ文章を訳してみて、自分好みのサービスを見つけるのもお薦めです。

また、AIはどのように翻訳をしているのか? AIを過信してはイケナイのかを深く理解したい場合は、

を一読することをお勧めします。


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