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荒野のソフトキャンディ「かむかむ編」

僕はソフトキャンディがものすごく好きです。

体系維持や健康面を考慮するとバカスカ食べることは出来ませんが、主要ブランドの新商品が店頭に並べば必ずテイスティングします。

その際には、「頭の中で、勝手に」評価することが絶対です。

この秘かなる趣味を、ある種の論評という形式で皆様にアウトプットしようかと考えた次第でございます。

無論、味の評価は千差万別で、あくまでも僕の舌と脳みそによる独断と偏見なので、ご了承お願い致します。

今回は三菱食品さんが生み出したソフトキャンディ界の風雲児、かむかむシリーズの中からいくつかピックアップします。

三層構造による多次元的な味わいを、ハードな触感によって文字通り「噛み締めさせる」革命的なデザインは、お菓子業界にセンセーションを巻き起こしました。

かむかむシリーズにおいては、二粒ずつ口に運ぶのが僕の鉄則でして、硬さ、酸味、香り、甘み、狙うフレーバーの実現度を確かめるには多すぎず少なすぎない数字なんです。


かむかむレモン(A+)


ミスターかむかむ」ことレモン味。シリーズのファンでなくとも、一度は口にしたことがあるでしょう。

もともとは498円のボトルで購入していましたが、あればあるだけ食べてしまう僕には虫歯の危険性が非常に高まったため惜しまれながらボトル派を勇退致しました。

袋タイプのほうが若干ハードに感じられますが、優しい甘さのコーティングをかみ砕くと、パワフルで爽やかな酸味が口に広がります。

「甘ったるいレモン味もどき」が苦手な僕ですが、かむかむレモンは正に「俺たちが思うレモン味」を兼ね備えています。

個人的には、スイートコーティングの厚みを減らし、もっと酸味編重型になって欲しいところです。


かむかむスカイベリー(SSS)

2017年1月まで販売されていた期間限定フレーバーです。

天神郵便局の向かいにあるローソンでこの商品を買ったあの日のことを、僕は忘れません。いや、忘れるわけがないのです。

「いちご味」といっても様々ですが、実物への再現度が低いフィクション系。そして実物を忠実に再現しているノンフィクション系がございます。

このスカイベリー味は、その中間。もっと言うなら「良いとこ取り」です。

スカイベリーとは、栃木県が長い歳月を費やし開発した苺の品種で、そちらが持つ品の良い酸味。そしてフェリックス10円ガムのような「子供向けイチゴ味」が見事に融合し、とにかく「楽しい味」に仕上げています。

バースデー・ケーキにトッピングされた苺をこっそり盗み食いしたあの時を。初恋のときめきが寂しさに変わるあの淡さを。

たった30ℊの粒たちが、「あの日あの瞬間」に感じた温かさを夢見させたのです。

ハッと気が付いたら私はバスに揺られていました。眠っていたわけでもなく、ただただかむかむスカイベリーを味わっていただけだったんです。

このスカイベリー味の完成度を冷静に分析しましたが、製造過程にコ〇インが混入しているのは間違いないでしょう。


かむかむPlus / ビルベリー(SS)

爆発的なインパクトはありませんが、ベリーのしっとりと深みのある甘みは、日差しが心地良い芝生に寝転び微睡んだ、休日の昼下がりのようでした。

的確な表現かはさておき、マリファナをボングで吸引する感覚に近いです。

ふわーっと、「いぇーい、LOVE & PEACE。イマジン、イマジ~ン...♪

みたいなね。

ブルーベリー味としては極めて王道ですが、かむかむ硬度との相性は抜群です。こちらに関しては、一粒ずつゆっくりと堪能するのがスマートでしょう。

かむかむマスカット(SS)

こちらも傑作です。ここ最近、アルコール飲料やソフトキャンディ業界で多々見かけるマスカット味ですが、入浴剤のような香りが鼻を抜ける点が共通項として挙げられます。

そういった潮流のなかで、かむかむマスカットは非常に「いい塩梅」だと評価できます。

前述の香り・風味も僅かに感じますが、マスカット果実への再現度は目を見張るものがあり、キャンディなのに「潤い」を感じるほどです。

これは三菱食品が長年に渡り培った「酸味の演出力」がいかに巧みであるかを証明しています。

シュガーラッシュ』を生み出したピクサーは、「映画内のリアリティ」と「劇中ゲーム内で通用するリアリティ」をキャラクター動作のスムーズ具合によって描き分けました。

この絶妙な匙加減をソフトキャンディーで実現しているのが「俺たちのかむかむブランド」と言うわけです。


そろそろ眠たくなってきたのでこの辺にしておきましょう。今回紹介しきれなかった名作たちは、後日。もしくは胸にしまっておきましょう。

おやすみなさい

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