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「日本刀」が仕事の流儀に繋がった

こんにちは、ピネアルの徳原です。
私は先日、知人のデザイナーに誘われて、日本刀の展示会に足を運びました。刀鍛冶の方の話を聞きながら、実際に展示されている日本刀を手に持つという体験。私の人生のなかで、貴重な糧の1つとなりました。今回はそんな体験を通して、私が新たに感じたことを話そうと思います。

日本刀を見て感じたこと

最初に、少しだけ展示会の土産話をしますね。刀鍛冶の方がいうには、日本刀には刀文(はもん)と地鉄(じがね)と呼ばれる模様があるのだそう。刀文はよく見ると、ツブツブした模様など、刀によって違いがあります。地鉄も同様です。

和ろうそくを通して見ると、光の加減でまた違う表情が見えるんですよね。炎がちらちら揺れると同時に、私の知的好奇心もくすぐられました。刀剣時代の美しさをヒシヒシと感じましたね。

さて、ここから本題です。実際に日本刀を手に持たせてもらったのですが、そのときの感情は「緊張」。刀自体の美しさもさることながら、殺傷武器のあるものを手に持っているからです。他にはない、独特の緊張感があり、背筋を正される思いがしました。

日本刀というものは、誰もが知っているとおり「武器」ですよね。つまり、自分の選択によって、いろんな使い方ができます。もちろん振りかざしたりはしないですけど(笑)武器を活かすのも、腐らせるのも、自分次第というか。その点が仕事に通ずるのではないかと、私は思っています。

日本刀が仕事に通ずる理由
日本刀を持った時の感情は、仕事や経営に通ずる部分がありました。
仕事に例えると、日本刀は武器、つまり自分が持っているリソースです。会社という組織の視点でいけば共に働くメンバーもリソースの1つになるかと。もちろん所有権はないですが、手にしているリソースをどのように活かすのか。その緊張感は、日本刀を持つときの緊張感に似ています。

仕事を続けていると、どうしても惰性になってしまいがちな部分がでてきます。そうすると持っているリソースの重みを感じなくなり、当たり前ではないことが、当たり前になってしまい良いパフォーマンスが発揮できないということもあると思うんですよね。

そんな状態を打開するためには、いつもと違うことに挑戦する必要があるのではないでしょうか。刺激も大切ですが、やはり適切な緊張感を得られる場面を作り続けないといけない。緊張感がないと流されて、人間として退化してしまうと思っています。だからこそ、日本刀を持ったとき、私は改めて身が引き締まるような思いをしました。

緊張感を例えるなら

私が感じた独特の緊張感を分かりやすく例えるなら、「ゾーン状態にある」ともいえますね。スポーツを例に出すと、より分かりやすいかもしれません。私の趣味であるアメフトだと、目の前に相手が立ちふさがります。そんな時、相撲の立ち合いの瞬間のように、相手の動きに合わせて瞬時に対処しなければなりません。それには、適切な緊張感、つまりゾーン状態に入れていないと相手の機微を細かく察知し動けない。

仕事も同様で、緊張感を持っていないと最大のパフォーマンスが出せないと思います。メンバーと話すときも、相手の心に響くような言葉が見つかりにくくなります。

一方で、緊張感を維持することは難しいもの。常に持ち続けるより、スイッチのように、瞬間で切り替えできる状態が理想です。私は緊張感を維持するためには、少し背伸びしてでも、ワンランク上の環境にいることが大切だと思っています。こんな私が最高のサービスを受けても良いんだろうかと思いますが、身の引き締まり方が違ってきます。

例えば、新幹線に乗るとき。少しコストを払ってでもグリーン車に乗る方が、作業に集中できて、有効的な時間を過ごせます。オフィスでも同様に、環境をしっかり整えて、いつでも適切な緊張感を作れるよう心がけています。

緊張感を得て、変わったこと

私は緊張感を得るために、身の回りの環境も大きく変えました。移動中やオフィスの環境だけではなく、新しい土地に引っ越したり。その結果として、情報のインプット・アウトプットが洗練されて、精神的な健康を手に入れました。

インプットでいうと、必要な情報・不要な情報の選別がしやすくなりました。視覚情報で受け取る量が少なくなった分、脳が処理する労力が減りました。その結果、ストレスが少なくなり、精神的な健康が得られたのではないかと思います。

アウトプットは、緊張感のある状態だからこそ、いつもより力を発揮できるようになりました。感覚でいうと、脳より身体が先に動くので、作戦・戦略を自然と遂行できる状態です。例えば、すでに作戦・戦略が頭の中にある状態だとして、考えながらパンチを打つよりも、身体の反射で打つ方が強いですよね。これは仕事でも同じで、課題や問題に対して判断を的確に、瞬時にできるようになります。

なので、私は最高のパフォーマンスを提供するために、何事をするにも、適切な緊張感を持ち、ゾーン状態に瞬間で入れるよう心がけています。日本刀をオフィスに飾れたら、よりゾーン状態に入りやすくなるんですけどね(笑)。メンバーに嫌がられそうなので検討中です。






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