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【リアレイズ】三角筋・後部の鍛え方を徹底解説【メロン肩】

三角筋後部は、肩全体のボリュームを大きくしたり、かっこいいフォルムにするために、必ず鍛えた方が良い部位です。

特に、最近はフィジーク競技の盛り上がりもあり、三角筋中部だけでなく、後部もしっかり鍛えたい人が増えてきていると思います。

しかし、三角筋後部を鍛えようと思うと、案外難しく、効いている感覚がわかりづらい、鍛えるのが難しい部位だと思います。

このnoteは、解剖学的科学的内容と僕の経験を踏まえ、三角筋後部の鍛え方を、初心者の方にもできるだけわかりやすく、そして詳しく解説しました。

これを読めば、三角筋後部の鍛え方がわからない、上手く効かせられない、人も効かせることができるよになるはずです。

それでは、かっこいい肩を作るために、まずは、三角筋後部に効かせるために必要なことから確認していきましょう。

1、三角筋後部(リアデルト)に効かせるために必要なこと。

三角筋後部を効かせられるようになるためには必要なことは、ずばり三角筋後部の解剖学的知識(位置や動き)をしっかりと把握し、その動きを頭と体でちゃんと理解することです。

というのも、肩関節は、非常に複雑に動かすことができる関節で、それだけたくさんの筋肉が集まっており、三角筋も、そのたくさんの筋肉の中の1つなのです。

なので、三角筋後部のように小さく動きがわかりづらい筋肉を、見様見真似で鍛えようとすると、他の部位に効いてしまうわけです。

この問題を解決するためには、三角筋後部の位置や動きを覚え、その動きをできるようにするしかありません。

初めは、難しかもしれませんが、1つずつゆっくりと確認し、頭と体で理解していきましょう。

それでは、早速、三角筋後部の位置と機能を確認していきましょう。

2、三角筋後部の位置と機能

解剖学的な知識は、効果的に筋トレを行うために不可欠で、効かせるのが難しい部位なら尚更です。

慣れるまでは、難しいかもしれませんが、なるべくわかりやすい言葉で解説しているので、かっこいい肩になるために、頑張ってついてきてください。

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                     visiblebodyの提供による画像

三角筋後部の位置は、画像のように肩甲骨から上腕骨(肘から肩までの骨)についています。

正確な位置は覚える必要はありませんが、三角筋後部の、肩甲骨と上腕骨を繋いでいる筋肉でここにあるんだなというイメージはできるうになりましょう。

そして、そのイメージをしながら三角筋の機能(収縮することで関節がどう動くか)と確認しましょう

三角筋後部の機能は、以下の4つです。

肩関節の外転・・・気をつけから腕を真横に上げていく動作です。サイドレイズと同じ動きで、三角筋中部だけでなく、補助的に三角筋後部も使われています。

肩関節の伸展・・・前習えから気をつけになる動作です。この動きでは主に広背筋がよく使われ、補助的に三角筋後部も使われています。

肩関節の水平伸展・・・前習えから、地面に対して水平に手を横に広げる動作です。 三角筋後部は、この動作で主動筋として働くので、この動きはしっかりと覚えておきましょう。
リアレイズやリアデルトフライ、フェイスプルなどは全てこの水平伸展の動作入っています。

肩関節の外旋・・・掌が正面を向くように、上腕を外側に捻る動きです。この動きもあとで触れるので、覚えておいてください。

以上が三角筋後部の位置と機能です。

これらの動きをまとめると、三角筋後部は、肩関節を外旋させ水平伸展するとよく収縮し、肩関節を内旋(凱旋とは反対)させ水平屈曲するとストレッチすることができます。

この動きを頭の中でイメージできるまで、自分の体を実際に動かして、確認してみましょう。

それができたら、実際の種目で確認してみましょう。

3、ベントオーバー・リアレイズのやり方

ベントオーバー・リアレイズができれば、他の三角筋後部のエクササイズも全て同じようにすればできるようになるので、まずはこの種目をできるようにしていきましょう。

1、ダンベルを両手に持ち、膝を緩め、股関節から上半身を前に倒します。

2、腕をたらし、肘を真横に上げていきます。

3、肩甲骨が寄る手前まで上げたら、元に戻します。

※インクラインベンチにうつ伏せになったり、座って上半身を倒して行うことも可能です。

文字だけ見ると簡単そうなのですが、実際にやってみると、なかなかどこに効いているかわからない人も多いと思います。

それでは、効果的に行うポイントを確認していきましょう。

・肩甲骨の動かすか否か

肩後部 水平伸展

肩関節は、そもそも肩甲骨と上腕骨が連動して、たくさんの動きが出せる関節です。

通常何も考えずに、三角筋後部の機能である水平伸展を行うと、腕を開きながら肩甲骨も内側に寄ってしまいます。(画像左)

そうすると、負荷が分散して、三角筋後部だけでなく、僧帽筋も使われてしまい、特に初心者の場合には、僧帽筋だけが効いている感じがしてしまいます。

そのため、ピンポイントで三角筋後部を狙うためには、僧帽筋を動かさないように(肩甲骨を寄せないように)して、上腕骨だけ水平伸展させるようにして行いましょう。(画像右、三角筋後部が収縮しているのがわかると思います。)

これの動作を言葉で表すと、肘から後ろに引いていくような意識、肩に動きの支点がある意識、ダンベルを遠回りであげるイメージなどと表現されます。

オススメの練習方法は、これらを意識しつつ、まずは何ももたない状態で、肩甲骨を動かさないようにしながら、上腕を後ろに引けるようになる練習をし、感覚を掴めてきたら、ダンベルを持って行ってみましょう。


ただし、三角筋後部を効かせるのが上手くなってくると、肩甲骨が内転しても、三角筋後部にしっかりと効かせられるようになってくるので、必ずしも肩甲骨を動かしてはいけないわけではありません。

また、骨格や姿勢の関係で、寄せても勝手に効きやすい人もいるので、寄せた方が効きやすいのであれば、寄せて行っても問題ありません。

・肩関節の内旋をするか否か

肩後部 内旋

先ほど少し触れますと言った通り、三角筋後部は、肩関節を外旋させる筋肉なので、素直に考えると外旋させて水平伸展した方がいいはずです。

しかし、僕の感覚だと、一般的なリアレイズとして紹介されるフォームは、肩関節を内旋し、肘を外側に張り、小指側から上げていくことがやや多いように感じます。

肩関節を内旋させた方がいい理由として考えられるのが、肩甲骨が動かしにくくなり、結果的に三角筋後部に効かせやすくなることと、スタートポジションで三角筋後部がストレッチされるので、負荷が乗っている感覚を掴みやすいことの2つがあると思います。

では、どちらがいいのかということですが、以下の研究結果によると、リアデルトフライを用い、順手(肩関節内旋)で動作を行った場合と、掌が向かい合わせ(肩関節は内旋も外旋もしていないう)で動作を行った場合は、掌が向かい合わせで行った方が、少しだけ、三角筋後部が活動的に使われましたとなっていて、この研究チームも、活動の差は小さいので、自分が効いている方でいいだろうと書いてあります。

参照:https://journals.lww.com/nsca-jscr/Fulltext/2013/10000/Effect_of_Hand_Position_on_EMG_Activity_of_the.2.aspx

なので、内旋、もしくは掌が向かい合わせ、どちらか自分が効かせやすい方で行って問題ありません。 

ただし、肩関節を内旋させた状態でのリアレイズは、伸展し過ぎると、肩を痛める可能性があるので、可動域はやや狭く行うように意識して行いましょう。(掌が向かい合わせは外旋ではありませんが、肩に痛みがないのであれば、外旋してあげるのもありだと思います。)

・肘を曲げるか否か

肩後部 肘曲げる

肘を曲げるかどうかも、人それぞれの特徴が出るポイントです。

肘を曲げない場合と曲げる場合の、それぞれのメリットとデメリットを確認してみましょう。

肘を曲げないメリット
・肩関節しか使わないので、三角筋後部を意識しやすい。

肘を曲げないデメリット
・重い重量でできない。(無理にやろうとすると、肩を痛める可能性もあります。)
肘を曲げるメリット
・負荷を支える支点を、肘と肩に分散させ、肩を痛めにくい。
・肘を後ろに引きやすく、三角筋後部の収縮を感じやすい。
・重い重量でトレーニングができる。

肘を曲げるデメリット
・肘を曲げれば曲げるほど、ローイングの動作に近くなってしまうので、しっかりと三角筋後部を意識できないと、背中や腕に効いてしまう。

このメリットデメリットを確認した上で、自分にあった方で行うのが良いでしょう。

初心者or三角筋後部を意識するのが苦手な人は、肘をあまり曲げずに、軽い重さで丁寧に行い、効いている感覚を覚えるようにしましょう。

そして、効いてる感覚を覚えることができるようになったら、肘のクッションをうまく使いながら、徐々に重量を上げていくといいでしょう。

4、片手で行うのが非常にオススメ

三角筋後部の位置や機能を覚え、フォームのポイントも理解し、試行錯誤しても効かなないなら、片手ずつ行ってみましょう。

もう効かせられるようになった人も、より効果的にトレーニングできるようになると思うので、試してみる価値はあります。

やり方は、壁やベンチなどに片手をついて、残りの手でダンベルを持ち、リアレイズを行います。その時に、手にダンベルを持っている方の足に、重心を置くようにしましょう

両手で行うリアレイズは、バランスをとるために、重心と動きの支点が体の中心に近くなるので、体の中心に近い僧帽筋を使いやすくなります。

片手で行うと、重心と動きの支点が、手にダンベルを持っている方に傾くので、体の外側にある三角筋後部に刺激が入りやすくなります。

また、片手で行うので、より使っている筋肉を意識しやすく、重量も重いものが扱えるようになるので、とてもオススメのやり方です。

ダンベルのリアレイズだけでなく、リアデルトフライやケーブルリアレイズでも、同様に片手で行おうのがオススメです。

デメリットは、時間がかかってしまうことだけです。

5、効果的に三角筋後部を鍛えるポイントのまとめ

長くなってしまったので、三角筋後部を効果的に鍛えるポイントをまとめます。

・三角筋後部の位置と機能を覚え、筋肉の動きをイメージできるようになる。

・肩甲骨はなるべく動かさずに、上腕骨だけ動かす。(あえて動かすのはアリ)

・上腕は内旋させても、させなくても良い。自分が効いている感覚が得やすい方を選ぶ。

・効く感覚がわかるまでは、軽い重さで肘をあまり曲げずに行い、慣れてきたら重さを上げながら、それに応じて肘も曲げていく。

・バリエーションとして、片手で行うのがオススメ。

上手く効かせることができない場合には、それぞれのポイントをもう一度確認してみましょう。


まとめを読んでいただけるとわかるように、三角筋後部のトレーニングは、その人の骨格やトレーニングの習熟度によって、フォームが異なります。

なので、YouTuberなどで紹介されている三角筋後部のトレーニングも、様々なフォームがあるのです。

6、自分が効かせやすいフォームを見つけよう。

肩のエクササイズは、肩関節という動きがかなり自由な関節のため、バリエーションが非常に豊富で、正解がたくさんあります。

それは、その人の骨格であったり姿勢であったり、様々な要因で決まります。

なので、しっかりと三角筋後部の位置や機能、効かせるためのポイントを理解し、自分の体で試しながら、自分に合ったフォームを見つけてみてください。

かっこいい肩を作るために、頑張りましょう!

参考になれば、幸いです。

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