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はじめての利用者さん【図書係 山と川】

はじめに

ひとりの話をじっくり聴いて、ぴったりの本を選書するユニット「図書係 山と川」をはじめました。

先日、オンライン講座「企画メシ2021」の交流会である「キカクの夜市」に出店(?)したところ、おふたりの利用者の方が来てくれました。本当にありがとうございます。

「川の方」こと藤川さんがインタビュアーを務めてくれました。子どものころや学生のころの話、家族のなかでの立ち位置など、日常会話ではあまり聴くことのない、だけど、その人の根幹になっている部分を丁寧に掘り下げていくことに、グッときました(身内を褒めているようで恐縮ですが…)。

利用者の方からも「深い部分まで話を聴いてもらえた」というお声をいただきました。印象的だったのは、おふたりとも質問に対して反射的な回答ではなく、真摯に受け止めて、時には悩みながら考えを言葉にしてくれたことでした。インタビューをとおして、利用者の方自身があらためて自分のことを知るきっかけになれば、それ以上にうれしいことはありません。

選書について

さて、インタビューが終わって次は選書です。

「自分には本の知識がそれほどあるわけではないから、インタビューで知った手がかりをもとに、利用者さんの興味や関心に合いそうな物事を徹底的に調べて、そのうえでぴったりの本を選書できれば」

事前の打ち合わせで藤川さんからでた言葉です。
これ、めっちゃすごい、と私は思ってます。

ふつう、何かをオススメするときって自分が知っているもののなかから選びます。少なくとも、今まで私はそうしてきました。面白かったから誰かに読んでほしい、とか。相手の趣味嗜好がわかっていて、これはきっと相手も面白いって思ってくれるはず、という配慮ももちろんそこにはあると思います。

でも、「ぴったりの本を選ぶ」というときにそれでいいのでしょうか。

わたしたちが知っている本や、読んできた本なんてたかが知れています。わたしたちに見えているのが世界のほんの一部のように、本の世界にも未開の地がそれはもう果てしなく広がっています。

イメージされるのは鬱蒼とした森のようなところです。そこに分け入って、ヒーヒー言いながら一冊の本を持ち帰ってくる自分たちの姿も一緒に思い浮かべています。

誰かにとっての一冊を選ぶ過程が、自分たちの世界を広げていくということに、とても興奮を覚えています。

本を届けることについて

選書した本は「図書係 山と川」オリジナルブックカバー(紙製、制作中)と、貸し出しカード(サムネイル画像に写ってます)を付けてお届けしたいと考えています。貸し出しカード、かわいくて懐かしいです。

その際に「住所を知られたくない」などのご要望もあるかと思います。お近くの郵便局に送付する「郵便局留」というサービスもあるようなのでご相談ください

選んだ本が利用者さんの大切な一冊になるように、さまざまな工夫をこらす予定ですので、ぜひお楽しみにしてください。

さいごに

先日はご来店いただいたのに、お話を聴けなかった方が何名もいました。もし居心地の悪い思いをさせていたら、大変申し訳ありません。
すこしでもご興味をお持ちでしたら、いつでもご連絡ください。

あなたにぴったりの一冊を選書します。

「お話を聴かせてくれませんか」とこちらからお声がけすることもあるかもしれませんが、そのときはどうぞよろしくお願いいたします。


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