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仕事に対する今の価値観

2024年を目前にして、気づけばもう少しで30代に突入する。このタイミングで、仕事に対する今の価値観を少しダンプしておく。 なお、これは全て自分の価値観の話であって、他人に求めるものではない。 コミットメント、期待値20代前半、ざっくり新卒から数年くらいのころは、誰かが立てた計画があってそれに従って結果を出すことが期待値なケースが大半。それが今度は自分が計画を立てて実行し、達成することが期待値になってくる。そして、大体そういう状況では有言実行性のある「コミットメント」が必

    • toBプロダクトのROIとソフトウェアエンジニアとしての成長⑤

      前回の記事は以下。 今回は若干趣向を変え、社内受託という状態から学べる示唆とそれに関連してエンジニアリングのコモディティ化について触れる。 社内受託という示唆過去の回では社内受託という単語を悪い意味で使ったが、これは「成長を求めるソフトウェア・エンジニア」という観点から見た話でしかない。プロダクト開発という観点でも見れば、むしろ社内受託という状態は大いに示唆的だ。「あなたの組織にフルタイムのソフトウェア・エンジニアが必要な理由はなんですか?」という問いに対して、何らか必要

      • toBプロダクトのROIとソフトウェアエンジニアとしての成長④

        前々回の記事では「プロダクトドリブンではない組織に社内受託が生まれる理由」そして前回の記事では「社内受託の状態がなぜエンジニアの成長に適さないか」について触れた。 上記を踏まえて今回の記事では、ソフトウェア・エンジニアの観点から見たプロダクトドリブンではない組織がもつ2つの特徴を説明する。 テクノロジーに優位性のない事業テクノロジーが中心にならなくても事業をすることはできる。しかし、本質的にはそのような事業はマーケティング投資やオペレーションの最適化、営業能力の競り合いが

        • toBプロダクトのROIとソフトウェア・エンジニアとしての成長③

          前回の記事では、なぜnice-to-haveなプロダクトにおける開発組織は社内受託状態になってしまうかを説明した。今回の記事では、社内受託の状態がなぜエンジニアの成長に適さないかについて触れる。 技術投資について思考する機会を失うそもそも、バーニングニーズを捉え切れていない時点で本質的に事業が技術に投資をするフェーズではないことに起因している。それでいて営業によって利益がでているが故に、ソフトウェア・エンジニアの対する行動の評価軸は「いかに技術的な投資から未来の利益を生み出

        仕事に対する今の価値観

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        • エッセイ
          13本
        • 散歩日記
          4本

        記事

          toBプロダクトのROIとソフトウェア・エンジニアとしての成長②

          前回の記事では、なぜnice-to-haveなプロダクトにおいて人ドリブンで事業が駆動する状況が生まれてしまうかを説明した。 今回の記事では前回を踏まえて、今度はプロダクト開発組織という側面で話を掘り下げていく。 開発組織の難しさプロダクトが中心にいない組織においては営業組織と開発組織が断絶する可能性がある。同じ組織でいながら見ている方向が異なり、お互いの相互理解が難しくなる 前提として、実際に顧客と対面し価値訴求をしている営業組織ほど、プロダクトがnice-to-ha

          toBプロダクトのROIとソフトウェア・エンジニアとしての成長②

          toBプロダクトのROIとソフトウェア・エンジニアとしての成長①

          5-6年ほどtoBプロダクトを開発する組織でソフトウェア・エンジニアとして働く中で、なんとなくではあるがエンジニアとしての成長とプロダクトのROIには少なからず関係があるのではないかと感じている。話をシンプルにするために、このシリーズでは技術的なスキルが向上することを「エンジニアとしての成長」と定義する。 大いに主観的な意見の多い文章だが、備忘録がてらnoteに書き残しておく。なお、自分はあくまでソフトウェア・エンジニアでありそこまでビジネスに詳しいわけではないため、非常に

          toBプロダクトのROIとソフトウェア・エンジニアとしての成長①

          歩行者優先都市の動向

          アメリカでは自動車事故による死亡者の人数が増加傾向であり、将来的には車の交通量を今よりも制限する形で都市が進化する可能性がある。 具体的には町へ車を入れないようにし、バスや地下鉄などの公共交通機関の拡充や、自動車道路を削減し歩行者と自転車のためのレーン整備などの方向へシフトする。ニューヨーク市内ではタクシーで移動するのと徒歩で移動するのとでは大差ないケースも多い。 また、CNBCによれば都市から車を排することのメリットは3つ存在する。 環境上のメリット 安全上のメリッ

          歩行者優先都市の動向

          中古車市場に関するメモ

          個人的に調べてみたので雑にメモしておく。 日本における動向 前提として、中古車は新車供給量と景気状況に応じて需要が変化する。新車よりも中古車のほうがリードタイムが短く、すぐに必要な人は中古車に流れる。また、値段も明らかに新車よりも廉価。しかし、車そのものの需要自体は首都圏を中心に減少傾向にある。とくに若者世代が車に乗らなくなっている。維持費やガソリン代の高騰などが原因。 しかしながら、半導体不足に伴い中古車業界大手の売上高は上昇傾向。コロナにより地方移住が促進された&さ

          中古車市場に関するメモ

          プロダクトマネジメントにおける「過去」「現在」「未来」

          プロダクト開発における「マネジメント」とはいわゆる「プロジェクト・マネジメント」だけに留まらないあらゆる取り組みが含まれる。ざっと考えるだけでも「進捗管理」「振り返り」「プロダクト・ディスカバリ」「データ分析」などなど、やるべきことは山のようにある。 時間軸ごとのマネジメント山のようにあるあれこれを、とりあえず分類しやすいように「過去」「現在」「未来」の時間軸で整理してみる。 人によっては「データ分析は過去軸じゃない」とか「1on1は未来に向けてのものだろ」みたいな意見は

          プロダクトマネジメントにおける「過去」「現在」「未来」

          個人の意思、集団の意思

          かつて自分が高校生だったころ、文化祭という行事に興味が持てずみんなが自分のクラスの出し物のためにワーワー走り回っている途中でひとりで帰ったことがある。その頃の自分は、正直なはなし"構ってちゃん"なところがあったので「帰るから誰か引き止めてくれよ」みたいなそんな感情もどこかにあった。僕は友達がいなかったので、結局誰も引き止めてはくれなかったのだけれど。 今思うと、文化祭でみんなでひとつになって「やってやろう」と意気込んでいるところにそういうやつが現れたらとてもじゃないがめちゃ

          個人の意思、集団の意思

          「拠り所になる集団」があればチャレンジングになれる

          ひとつの集団に自分のアイデンティティを作りこんでしまうと、そこだけが自分の拠り所になってしまうことがある。自分が本当に拠り所にしている集団では、基本的には大きなチャレンジすることは難しい。ひとつしかない拠り所で自分のアイデンティティがネガティブなものになってしまうことは大きな恐怖を伴う。 じゃあどうすればいいか。それは、まずアイデンティティを複数の集団に分散させることだ。仮にある集団を抜けることになっても、また別の集団に所属すればいい。このように考え方がスムーズにできるよう

          「拠り所になる集団」があればチャレンジングになれる

          メンバが意思決定することの意義

          カルチャーにおける意思決定のスピードは組織のスケーラビリティに直結する。 組織のスケーラビリティは意思決定できる人間の数が決める。あらゆる人間が意思決定をする組織は、意思決定のスピードをボトルネックにしない。マネージャが意思決定しない組織は、規模の力が活きる優れた組織になる。 マネージャの仕事は意思決定をすることではない。やるべきことは意思決定をコントロールすることではなく、メンバが意思決定を正しく行える枠組みを作ること。これこそが目標設定そのものだ。達成するべき目標のみ

          メンバが意思決定することの意義

          意思決定の基準と自律した組織

          「いい開発組織というのはすべてのメンバーが自律的に仕事を進められている組織である」という考え方は、だいたいどんな会社であっても共通だと思う。 メンバーが自律的ではない(≒マネジメントを必要とする)組織では、マネージャの目が届く範囲がチームの限界であり、マネージャの数が組織の限界になってしまう。もはや、どれだけメンバーが自律的に行動できるか? がその組織のスケーラビリティを決定すると言ってもいい。つまり、スケールする組織であれば、その組織は「良い組織」だと言える。 スケール

          意思決定の基準と自律した組織

          生きる理由の考え方3

          合理性と幸せある人が、キャバクラやホストクラブに大金を使っているとする。まさに毎月のように給料をはたいて通っているレベルだ。 それに対し、別の人間が「お前、そんな騙しみたいなものに金を使うのはやめたほうがいいって。もっとマシなものにお金使ったほうがいいよ。」とアドバイスした。 果たしてこれは合理的なアドバイスだろうか? 価値の合理性ホストクラブでは、コンビニで数百円で買えるようなドリンクがホストクラブでは数千円の値段になったり、中身は水道水かも分からないような水も数千円

          生きる理由の考え方3

          生きる理由の考え方2

          前提として、自由というのは不安と地続きになっている。開かれた未来は予測できないもので膨大なパターンに満ちており、考え始めればきりがない。しかし、未来を考えずに流れるがままに生きてもまた、人生は破滅に向かうことになる。 これはとてつもない苦痛だ。 かつてキルケゴールが「不安とは自由の眩暈である」という言葉を残したように、我々の自由とは苦痛を内包している。 自由であっても苦しく、不自由であることも苦しい。人間は誰しも、人生の中で従っておけば一生幸せになれる何かを探して毎日生

          生きる理由の考え方2

          生きる理由の考え方1

          人間だれしも10-20代ごろに一度は悩む。 「自分はなんのために生きているんだろう」 自分も17歳ぐらいのときに「自分って生まれてから今までになにをやってきたんだろう?」と考え始めたら、まったく思いつかなくて夜に泣いた記憶がある。親はびっくりしたらしい。 今思うと高校生でなにもしてないのは当然だしそれに悲観するなんて健気... と思えるが、その当時は結構ちゃんと悩んだ記憶がある。 大学生の頃にも自己開示に関して悩んでいたらしい。 僕らがこの世に生きる理由オザケンの曲

          生きる理由の考え方1