MESONに入社して6ヶ月が経ちました
こんにちは、MESONでディレクターをしているたけと申します。
2020年の11月にMESONに中途入社し、あっという間に6ヶ月が経っていました。入社後初めてのNOTE投稿なので、今回は自己紹介とMESONのディレクター職の紹介を兼ねて、転職に至るまでのの経緯の振り返り・入社してから思ったことをまとめていきたいと思います。
<こんな方におすすめ>
・XR業界への転職を考えている方
・MESONに興味があり、中でどんな人が働いているのか知りたい方
・MESONのディレクターはどんな仕事なのか、どのようなバックグラウンドが活かせるかを知りたい方
・コンサル会社に在籍中で、「ポストコンサルのキャリア、どうしよう」と考えている方
学生時代〜前職
MESONに入る前の経歴をざっくりまとめると以下の通りです。
<これまでの経歴>
・大学:ジョージア工科大学
・機械工学を専攻
・大学卒業後:野村総合研究所に入社
・製造業クライアント向けの事業戦略策定、実行支援業務に従事
海外での学びやエネルギー分野に興味があったため、アメリカのジョージア州にあるGeorgia Institute of Technologyに進学し、機械工学を専攻しました。エネルギー分野の中でも再生可能エネルギーに関心があり、太陽熱発電などの発電技術に関して勉強していました。また、エネルギー以外では、Arduinoを用いたプロトタイピングや3Dモデリングなどの勉強もしていました。
大学卒業後の進路は、大学院への進学・メーカーへの就職なども検討しましたが、テクノロジーをどのように活用し、社会実装するかについて考えたいと思うようになりました。コンサル・シンクタンク業界で就活を行い、野村総合研究所に入社しました。
野村総合研究所では、製造業顧客向けにコンサルを行う部署におりました。スマートシティやロボティクス等の分野で、テクノロジーを活用したビジネスのリサーチや事業戦略の策定などを行っていました。プロジェクトによってはリサーチや戦略構築に留まらず、アジャイル開発のチームと一緒にプロダクトを作っていくプロセスも経験することが出来、現在のMESONでの仕事にも活かせるような経験をすることができました。
また、農業、教育など、自分が今まで触れてこなかった領域について、短時間でキャッチアップして顧客との議論をリードするという機会もあり、とてもチャレンジングかつ知的好奇心が刺激される経験でした!
なぜ転職?
コンサル会社ではテクノロジーを活用したビジネス戦略について考える機会をたくさん頂きました。入社前にやろうとしていたエネルギーの領域だけでなく、デジタル系の領域でのプロジェクトを経験出来、楽しかったのですが、以下のような疑問を抱くようになりました。
「領域に特化したエンジニアが内部に居るわけでもなく、外部からリサーチでキャッチアップする立場で、テクノロジー活用についてインパクトのある提言をするのは難しいのでは…?」
コンサルの立場でテクノロジーをどのようにビジネスに取り込むかを考える際、クライアントのニーズに合わせて都度デスクトップリサーチをしたり、エキスパートインタビュー等で情報を集めて検討を行います。
類似のプロジェクトを複数実施することで領域に関する一定の専門性は蓄積されるものの、業界の内部でR&Dを続けている人に技術の理解で勝ることは難しいので、ビジネス上の観点や他分野のアナロジーなども含めて総合的に方向性を提示することが多くなります。特に、デジタル・ITに関しては進化のサイクルが早いので、技術の知見を貯めるという事自体が難しいと感じていました。
深い技術知見よりも、ビジネス上の観点も合わせた総合的な判断が有効なプロジェクトの方がコンサルとしては価値を出しやすいものなので、当然といえば当然なのですが、「先進的なテック企業と一緒に、テックをフル活用した事業を考える!」みたいな機会がそもそも生まれづらいという点に関しては、寂しさを感じていました。
コンサル内部でテックをやろうとしたとき、デジタル系の部門に行くという方法も考えられます。その場合は自分の専門性を絞って領域に張ることになるので、いろいろな領域をつまみ食いできるコンサルとしての楽しさが薄れてしまうというトレードオフがあります。また、「領域を絞るなら専門の事業会社に行ったほうがよいのでは?」という感触もありました。
自身の日々の業務内容としても、学生時代にやっていたテックな領域を恋しく思うようになったこともあり、自身で最先端のテクノロジーに触れながら新しいビジネスや取組を考えられるテック企業に身を置きたいと考えるようになりました。
なぜMESON?
数多あるテクノロジーの中でも、完全にサイバーに閉じておらず、「フィジカルさ」「リアルさ」のあるARの領域に関心を持ち、様々なAR企業をリサーチしました。
その中でもMESONは実施しているプロジェクトのクオリティの高さや、Noteなどでのメンバーの情報発信の内容の深さ・わかりやすさに驚きました。
<↓「すごい!」と思った記事↓>
また、オファーを頂く前に1週間のトライアルをしたのですが、その時にメンバーの優秀さ・人柄の良さに惹かれ、「このメンバーなら何か成し遂げられるに違いない!」と思い入社を決めました。
MESONで半年を過ごしてみて
MESONに入社して気づいたらあっという間に6ヶ月が過ぎていました。入社前に期待していたことから悪い意味でのギャップはなく、むしろ「MESON良いな〜」としみじみ感じることが多いです。特に感じているのは以下の二点です。
①優秀なメンバーと日々前向きな議論ができる
MESONに入社する前から思っていましたが、MESONのメンバーはめっちゃ優秀&前向きです。
まだ「これが正解」というアプローチが確立されていないXRの領域で、一から方向性を考えてアイデアを形にしていくことが求められるため、自分なりのアイデアを持ったり、スタンスを持つことが求められます。
プロジェクトのプランニングフェーズや、社内で定期的にアイデア出しのワークショップをするのですが、アイデアの質・量ともにすごく、入社当初は驚きました。
各々が出したアイデアにダメ出しをするようなことも無く、称賛か改善案のコメントをした上でアイデアを選定し、実行していくという進め方も秀逸だと思っています。
また、アイデアを出すときに「イグノーベル賞」的なアイデアも称賛するカルチャーもMESONの特色です。本採用するアイデアにはならないが、発想が面白いアイデア・インスピレーションになるアイデアにも賛辞を送るというもので、柔軟な発想や積極的にアイデアをどんどん出していくことに繋がっていると感じます。
②メンバーがみんな勉強熱心
メンバーそれぞれが意識的にインプットの時間を取っているのもMESONの特徴です。
「XRの開発ならコレ」「XRのサービス設計ならコレ」というようなバイブルとなる文献はまだないので、各メンバーがXR業界外も含めて、様々な分野の本を読み漁っています。日々「〇〇の本おすすめだったよ〜」「コレ買ったから次読む〜?」みたいな会話がなされていて、知的刺激にあふれる環境だと感じます。
業務に直接関連するインプットだけでなく、インスピレーションになるSFを読んだり、美術展に行ったりしているのも特色です。MESONにはユニークな制度があり、業務時間中でも気になる展覧会や展示に行ってOKなので、平日の空いている時間に見に行く、というメンバーも多いです!
MESONのディレクター職のユニークな点
自分がMESONで担当しているディレクター職に関してもご紹介したいと思います。
MESONのディレクター職は区分上はビジネス系のポジションなのですが、業務範囲はビジネスサイドに閉じておらず、エンジニアリングとデザインの領域にもどっぷりと関わるのが魅力です。
クライアントとコミュニケーションを取りながらプロジェクトをリードするところは他社でいうコンサルタントやプロジェクトマネージャなどとも共通する業務ですが、以下のようなユニークな点があります。
・非エンジニア職だが、技術を触る機会が多い:
MESONの多くのプロジェクトでは、プランニングを開始する前に技術探索と技術検証のフェーズを挟みます。
XRの領域は日々新しい技術が生まれているので、過去に類似のプロジェクトを実施していたとしても、数ヶ月後には新たな技術的なアプローチが可能になることがあります。
新しい技術を含めてベストな選択肢を検討するため、プロジェクトの初期では技術探索・技術検証を行うのですが、ディレクターが適宜エンジニアにサポートしてもらいながら、その業務を担当します。
文献調査だけではなく、サンプルアプリのビルドやデモアプリの構築を通して実際にサービスに使いうる技術かどうかのフィージビリティスタディを行います。
また、プランニング後の開発フェーズでも、ディレクターがアプリをビルドして検証を行うことが多いです。また、パラメータの調整やデバッグをディレクター側で行うことも多いです。
余談ですがARのアプリの検証は、実際にそのアプリを使用する場所で行うことが多いので、フィールドトリップ感、お散歩感を味わえるのもディレクター職の面白い点です。(雨の日や、遠くでやるときは大変ですが、、、笑)
・非デザイナー職だが、UXを意識しながらプロジェクトを進行する:
XR以外の分野だと、アプリやサービスを開発時のUXの議論はデザイン仕様の一部という扱いになり、制作の中でも後半にデザイナー主導でなされることもあると思います。MESONの制作の中では序盤のプランニングから常にUXを意識するのが特色です。
というのも、XRはAIやブロックチェーンなどの他の技術とは異なり、デバイスを介して人と空間を繋ぐインターフェースの技術としての側面もあるため、XRを活用したアプリやサービスを検討する際、UXは非常に重要な要素となります。そのため、プロジェクトの全体を統括するディレクターはUXを意識しながらアプリやサービスのプランニングを行います。
象徴的なのが「かざすハードルが〜」「アフォーダンスが〜」というような話を、ディレクターが頻繁にしているところです。
例えば、スマホを使ったARアプリを作る場合は、そもそも普段使いが可能なシチュエーションかを考えるために、スマホを「かざすハードル」が高いか・低いかというような議論を行います。プランニングのフェーズの中で「かざすハードルが高すぎてこの利用シーンではそもそもアプリとして成立し得ないから、別の利用シーンを考えよう」というような判断をすることがあります。
MESONにはUX周りの理論書がたくさんあるので、↓のような本を読んでディレクターもUX設計力を高めています!
・求められるスキルセットは広い一方で、様々な戦い方がある:
ディレクターはエンジニア・デザイナーと領域横断でディスカッションしながらプロジェクトを進める立場なので、ビジネス・デザイン・エンジニアリングの幅広いスキルセットが求められます。
一方で、すべての領域のスキルを一度に習得するのは難しいので、各ディレクターは自分が特に得意な領域を持つようにしています。一つのプロジェクトには複数のディレクターが参加することが一般的なため、それぞれの強みを補完しあうような形でコラボレーションします。
例えば、リサーチや分析に強いディレクターの場合は、プロジェクトの中のプランニングフェーズや技術探索フェーズでの情報収集を推進したり、ユーザー価値の検証時のユーザーテスト結果の分析を担当しています。
デザインに強いディレクターの場合は、クリエイティブディレクターに近い立ち回りで、全体のデザインの方向性をディレクションしたり、表示するオブジェクトの3Dモデリングをしたりすることがあります。
テクノロジーに強いディレクターの場合は、エンジニアの代わりにシステムのアーキテクチャを設計したり、システム上で使用しやすいように3Dモデルの変換したり、開発の一部を担当するようなこともあります。
自分の場合は前職で得たリサーチやプロマネのスキルを活かしながら、デザインやテクノロジーに強いメンバーと一緒にプロジェクトを進めています!
ディレクターが具体的にどのようなドキュメントを作成し、プロジェクトを進行しているかはジュンさんが作成したこちらの記事が参考になるので、ぜひ御覧ください!
終わりに
MESONは、規模拡大を進めておりメンバーを募集しています!
今回のNoteでは、新米ディレクターの目線でMESONの様子をお伝えしましたが、ディレクター以外の職種も含めた全職種で採用を進めております。
ご興味のある方は、以下よりお問い合わせください!