vol.2合気道×コミュニケーション~入り身投げ~

 今回のテーマは、具体的な合気道の技を通して、コミュニケーションに大切なことは何か、私なりに思ったことを書いていこうと思います。
 ここで取り上げるのは、「入り身投げ」という技です。入り身というのは、簡単に言うと、相手と気持ちを合わせて、相手の中心にぶつからずに入っていくようなことです。私は、この技はとても分かりやすく対人コミュニケーションの方法を教えてくれていると感じました。そのせいか、コミュニケーションを苦手としてきた私にとっては未だに苦手な技の一つです。それでは、順を追って見ていきます。
1. 相手のアクションに合わせて、またはアクションを起こそうとする気持ちを感じ取って、相手の中心に向かって入っていく。ぶつからない、かつ逃げない。
2. 無理に引っ張ったりせず、まずは相手と同じ方向を向く。中途半端ではなく、きちんとおなかとつま先も向ける。
3. 相手の行きたい方向を感じ取って、そちらに導きつつ、ちょっとずつ自分の方向にずらしていく。この時自分の軸がぶれないこと。相手が行きたい方向に向かっていながらも、抵抗はできない(する気が起こらない)状況になっている。
4. ラリアットのように力任せに倒すのではなく、すっと手を挙げるだけで、相手は自然に倒れる。流れの中で倒れているので、相手にとっても不快感はほとんどない。
これをコミュニケーションに置き換えて考えると、まずファーストコンタクトで相手と意識を合わせ、いきなり自分を主張せずに相手を受け入れ、共感し、徐々に自分の気持ちも伝え、自分も相手も心地良い状態で終わる、という方法が細かに示されているように思います。
 なかなか実際の人間関係ではこんなにキレイにいかないものですが、ちょっと難しそうだな、と感じた局面では、合気道の技の中にちりばめられた教えを思い出すと、良いヒントになったりします。

言葉だけでは伝わりづらいので、画像と動画も投稿しています。併せてご覧ください(^^)

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