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起立性調節障害と「目」の関係

この記事は「整体師のカラダとココロの話」のラジオ収録台本にもなってます。本編が気になる方は、下記のラジオをご視聴ください。
>>ラジオ「整体師のカラダとココロの話」

「子供が朝起きれなくて、学校にいけない」

「午前中が特に体調が悪く、動けない」

近年とても増えている病で、病名こそあるものの具体的な原因や治療方法が医学的に解明されてはいません。ですので、本記事でお話しすることもあくまで僕の仮説に過ぎません。

ですが、ぼくの整体院にも起立性調節障害で悩むお子さん、ご両親からの相談件数は非常に増えていて、その全ての症例で本記事で解説する「眼」の動きの異常が確認できます。

起立性調節障害に悩むご家族さんにとってはヒントになるはずなので、ぜひ読み進めてみてください。


起立性調節障害(OD)とは

たちくらみ、失神、朝起き不良、倦怠感、動悸、頭痛などの症状を伴い、思春期に好発する自律神経機能不全の一つ
“(引用)日本小児心身医学会”

とされています。日本小児心身医学会によると、起立性調節障害に対して以下の治療方法が有効としています。

1、疾病教育ー怠け癖ではないことの理解が大切

2、非薬物療法(日常生活上の工夫)

3、学校との連携ー学校などでのODに対する理解

4、薬物療法(これだけでは効果が少ない)

5、環境調整

6、心理療法

※詳細は日本小児心身医学会サイトをご覧ください。


また、日本小児心身医学会では、本記事でお話しする眼と起立性調整障害の関係はもちろん、ぼくが行う整体&カウンセリングについても「整体などの代替療法では起立性調整障害が治るエビデンス(証拠)がないので注意してください」と記載されています。

本来ぼくのような人間が、この病名について語る資格はないかもしれませんが、既存医学で改善が難しいことに対して、まずは自由な発想で仮説を立て、検証を重ねていくことは大切だと僕は考えています。これを放棄しては医学の発展はないと思います。

たしかに、起立調節障害は原因がはっきりしないのをいいことに、本来不要かつ高額な検査をしたり、過剰に高額な(月額3万円超えるような)心理指導や整体などが横行していることもあり、患者さんからすると、一体何を信じてどう行動すればいいのかすらわからなくなっていると思います。

僕の整体院に起立性調節障害で相談にくる方のほとんどは、まず病院に行ってからお越しになられます。その理由は病院でははっきりとした原因もわからず、出処方される薬を飲んでも効果がほぼないからで、忙しい診察の中でじっくり悩みに耳を傾けることも難しく医師と信頼関係を築けないという方が多いです。

そういう方々を深く観察していくと「眼の問題」という共通した問題があることが僕の経験で把握できています。

確かに僕が行っていることはエビデンスに欠けると言われればその通りで、冒頭もお話した通り仮説の域は超えませんが、今日お話しする点を注意するだけでも体調が改善するケースは確かにあるので、参考にはなるはずなので、お悩みの方は読み進めてみてください。


「片眼使い」に原因が?

起立性調節障害に共通することに眼の「片眼を多用する」ということがあります。ここでいう眼の異常とは、眼球そのものの異常ではなく、両眼をきちんと使うことが出来なくなっている状態をいいます。

なので、眼科に行っても「異常なし」と言われます。

通常私たちの眼は2つの眼を使ってものをみますが、何らかの原因で、片眼を多用する癖がつくことで両眼が均等に動かなくなってしまうことが原因になります。両眼の動きが均等でなくなることで引き起こされる症状には、頭痛やめまい、肩こり、腰痛、顎関節症、起立性低血圧(立ちくらみ)などの自律神経症状があります。

起立性調節障害も、自律神経症状の一つなので眼と何らかの関連があっても不思議ではないと思います。


両眼視機能について

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両眼視機能はあまり広くは知られていませんが、視覚に依存して生きているぼくたち人間にとってはとても重要な機能です。

もともとはスポーツ選手の「ビジョントレーニング」の世界で重要視されていた眼の正しい使い方で、視野の広さや先読みする能力などがこれです。

現代人はこの両眼視機能が低下傾向にあり、これは視野の狭さに直結します。例えば、見通しの悪い曲がり角なんかを左右を確認せずにスッと飛び出す自転車の方など日常頻繁に見かけますが、やはり「視野が狭いのだな」と感じますね。

ぼくが両眼視機能について1から学んだ先生は資格行動研究所の野澤康先生です。

両眼視機能の低下は、本人は気づかなくても片目が上手く動けない、あるいは必要以上に力を入れて見てしまうということがあります。この状態だと両目で見ること自体が身体にストレスになってしまいます。その他、視線が上手く定まらず、集中力の低下を及ぼすことがあります。

片眼でものを見ている人が両眼を動かせるようになると、起立性調節障害で朝起きれなかった子供さんが普通に起きて学校に通えるようになったりということはよくあります。

こういった症例からも、起立性調節障害には両眼視機能の異常がある可能性が高いとぼくは考えています。


自分の両眼は動いているの?確認方法

自分(お子さん)の両眼は動いているのかどうかについて日常的に自覚することはまず難しいと思います。今、片眼で見ているのか両眼で見ているのかがわかるのはなかなか簡単なことではないですが、それを客観的に判断するには以下の質問にいくつ当てはまるかを考えてみてください。


□ 寝転んでスマホをいじる時間が1日1時間以上ある

□  片眼をつむる(または隠す)状態でスマホをみることがたまにある

□  机でノートに字を書くとき、ノートが体に対して斜めにしないと書きにくい

□  美容室や記念撮影などで、首の傾きを正されることがある

□  飛んでくるボールをキャッチするときに距離感がわからず球技が苦手

□  本を読んでいて同じ行や列を繰り返して読んでしまうことがある

□  眩しいとき、片眼をつむってみていることがある

□ スマホ画面を見ているとドライアイや眼が痛くなることがある

□  頭痛やめまいを感じることがある

以上9項目のうち、2つ以上あてはまる方は両眼視機能が低下している可能性が非常に高いです。合わせて、起立性調節障害の症状も出ている方は両眼視機能の低下が原因になっている可能性もあります。一度お試しください。


両眼視機能の回復


両眼視機能のトレーニング方法についてですが、これは個人に合わせて行う必要があり、ある方には有効だけど、ある人にとっては逆効果というケースもあり記事内には表現しにくいです。

ですが、両眼視機能はそもそも自然にできる動きであって訓練を積まないとできない動きではありません。それを阻害している要因としてはやはり「スマホ」が代表的です。

まだタブレットやPCディスプレイの方が目に優しいくらいで、スマホの小さな画面上で、かつ30cmほどの近距離で映像や文字をみるというのは、両眼を使うことを苦痛に感じて片眼でみてしまいがちです。

それに加えて「寝転んでスマホをみる」というのが、より片眼使いを助長します。せめて、座ってスマホをみるようにするのがいいですが、できればより大きな画面でみると両眼をストレスなく使えるのでおすすめですね。


眼をホットタオルで温める

また、疲れた眼をケアする目的で、画像のように眼を温めることも有効です。

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寝る前などは寝転んでスマホをみがちなので、ベッドに入ったらスマホを遠ざけて眼を温めてそのまま眠るというのが眼のケアには有効です。

起立性調整障害がスマホを触る時間を減らし、眼のケアを行っただけで劇的によくなった症例もあるので、ぜひ試してみてください。副作用もなく費用もかからないのでおすすめです。


何より大切なことは本人を理解する姿勢

本記事では起立性調節障害と眼の関係についてお話しました。

あくまで仮説の段階ではありますが、本記事でお話したように眼との関連はあると考えています。スマホを控え目にしつつ目を温めるなど眼のケアを実践してみてください。

ですが、最も大切なことは本人の考えを理解しようする姿勢が大切だと思います。

正直、相談にこられるご両親の中には病気とは思っていても、何とか治して学校には行ってほしいという思いで来られる方も多いです。それはある意味当たり前なことですが、それが子供にプレッシャーとなっていることも多くあります。

ぼくが今まで見たケースでも、休学や退学を選択してその後自分の道を見つけていく子供さんもおられました。決して学校を辞めたり、通信教育過程に編入するなどは悪い選択肢ではなく、その経験の中でしか学べないことも多いはずです。

何より学歴社会が崩壊しつつある現代において、普通に高校をでて大学に行けば安心して食べていける時代でも無くなりつつあります。以前よりも多くの選択肢の中で生きていく時代でもあるので、まずは本人がどうしたいのか?何もしたくはないのか?ご両親が焦らず本人の正直な気持ちに理解を示すことが大切だと思います。

お子さんと足並みを揃えて焦らず進めましょう。

もし、ご相談がありましたら下記のホームページよりご連絡いただければと思います。本記事は以上です。最後までお読みいただきありがとうございました。


記事執筆者紹介

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整体庵大空 下大前陽介(シモオオマエ ヨウスケ)

<プロフィール:整体師歴18年>

スポーツトレーナー、トレーニングコーチ、プロ野球選手のサポート歴

スポーツ整形外科、産婦人科での施術を経て、整骨院開業。

現在は保険診療を廃止し自費診療で整体院を夫婦で営んでいます。

ファスティング歴10年以上、-25kgのダイエット経験者

定期的にファスティング講座をオンラインで開催しています。

妻(美容鍼灸師)、子供2人、猫1匹の5人家族です。


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