文系社会人が統計検定2級合格するまで
はじめまして!
セイタです!!
今年の1月に統計検定2級に無事合格したので、「受験理由」「勉強方法」「大変だった点」などについて書いていきたいと思います。合格まで約2か月程度かかりました。
自己紹介と受験までの背景
まず、簡単にですが、自分の現況を簡単に述べさせていただきます。理由としては、「このくらいの能力値の人がこれくらい勉強すると統計検定2級に受かるんだ!」という判断ができるようになるからです。
※この章は飛ばしてもらっても構いません。
自分は旧帝国大学の文系学部出身です。学部では全く数学を使わなかったのですが、ふとした時に統計学に興味を持ち、それから少しずつ勉強を始めていました。その時の勉強手法は手を動かすというよりはひたすら本を読むといったものでした。例えば以下の本です。
あとは、卒業論文を書くときにエコノメトリクス(計量経済学、統計を使って経済を分析する学問)を使ったくらいです。それも経済学に強い大学の同期にめちゃくちゃレビューしてもらいながら何とか書きあげました。また、分析内容もPythonやR、StateではなくExcelでできるレベルです。
というこうとで、一度統計検定でも受けようと思って、とりあえず公式のテキストを買ったのですが、全然わからなかったので挫折しました。そもそも「ヒストグラム」や「箱ひげ図」さえ分からず、基礎が全くできていないということを痛感しました。ちなみに、後でいろいろ調べると下記の教材は絶対に買ってはいけないとのことです。。
以上が自己紹介になります。別段数学できるわけでもなく、ただ統計学に興味があり、勉強しているといったところです。
受験理由
この章では、どうして社会人になって統計検定を受けようと思ったかをお話しさせていただきます。
自分は車関係の仕事で企画職として、割と多種多様な仕事をしています(データ分析、ダイレクトマーケティング、Webマーケティング、新規事業開発、現場のオペレーション改善、店舗投資回収計画の作成、中途採用etc)。その中でも、「データ分析→課題解決」という業務に興味を持つようになりました。
データ分析は独学と相性がいいと思ったので、勉強することにしました。また、統計学は「科学の文法」とも言われています。自分は将来的に学問の道に戻りたいとも考えているので、しっかりと勉強しておいて損はないと考えたからです。
勉強方法
この章では、どのように勉強していったかについて述べさせていただきます。自分は勉強を始める前にいろいろな記事を見て、勉強の方法から学ぶというところから始めるようにしています。その結果、以下の勉強方法がベストだと思ったので、ここで紹介させていただきます。
・「完全独習統計学入門」→「統計Web」→「統計検定2級過去問」
完全独習統計学入門
自己紹介の章でも紹介しましたが、まずはこの本から読むことをお勧めします。統計学が「どういった課題をどのように解決するか」のエッセンスが学べます。ただ、ものすごく基本的な内容なので、統計検定3級をとった人や、授業で受けたことのある人は必要ないです。
注意点としては必ず章末の問題を手を使って解くようにしましょう。ものすごく簡単な内容ですが、手を使って解くことで理解に抜け漏れがあることがわかります。
統計Web
統計検定2級の勉強といえば、絶対に外せないのがこのサイトです!!!
いろいろな記事にこのサイトを使って勉強するように書かれています。
統計検定2級を合格するには
・Step0.初級編×10章
・Step1.基礎編×32章
・Step2.中級編×3章
をすべて読み解く必要があります。
Step0.初級編のは簡単なので、飛ばしてもいい問題ありません。ただ、個人的には1記事5分くらいで10章でも2,3時間で見終わるので、記事を読んでおいた方がいいと思います。
Step1.基礎編はなかなかの難易度と分量です。ヒストグラムや箱ひげ図から確立と期待値、確率変数、確率分布、正規分布、様々な仮説検定、相関分析、重回帰分析、分散分析までが一気に学べます。
勉強方法としては、まず本文を読んでいきます。
その中で、自分は気になった箇所は以下のようにGoogleスプレッドシートでまとめておいて、後でその箇所だけ見返せるようにしておきました。
※Excelでも構いません。
で、そのあとで章末の練習問題を解いていきます!!
ここがめちゃくちゃ重要です!!なぜなら、記事を読んだだけではわかった気になっている箇所が練習問題を解くことで、浮き彫りになるからです!!
大変ですが、練習問題はしっかりと手を動かしましょう!!
一度解いてみて間違えた個所は以下のようにスプレッドシートに問題番号をメモします!!そして以下の要領でわかるまで問題を繰り返します!!
①間違えた問題をすべて解いていく→正解したら「復習」という箇所にチェックする。
②復習時に間違えた問題は他人に説明できるまで、解説記事や本文を読み込み、自分で解釈し、文章に起こします。
③もう一度解きます→正解したら、「復習後○」にチェック
④それでも間違えたら、自分が書いた説明を見ながら問題を解いていきます。
上記流れで、統計Webをやりこめば、一旦基礎は問題ないと思います。
完全独習 ベイズ統計学入門
自分は統計Webを解いていくうえで、「確率」及び関連する分野の「条件つき確率」「確率変数」「累積分布関数」の分野にかなり苦手意識を感じました。
※統計Webでもかなりその分野で時間を使いました。
なので、『完全独習統計学入門』の姉妹本でもある「完全独習ベイズ統計学入門」を一旦読んでおきました。
結論から言って、なかなか良かったです。詳細は割愛しますが、「確率を面積として捉える」という考え方は革新的です。試験当日も確率の分野は上記方法で解きました。なので、時間に余裕がある人は読んだ方がいいと思います。
統計検定2級過去問
ここまでやったらいよいよ過去問です!!
統計検定2級はなんと過去問が無料で公開されています!!(2022年4月現在)
いつ非公開になるかわからないので、早めにダウンロードしておいた方がいいかと思います。
上記記事だと解説がないので、
何度もお世話になっている統計Webのブログを見ましょう!!
問題を解いて、間違えた問題を繰り返すというのは統計Webの時と変わりません!!全部の問題を間違えなくなるまで繰り返しましょう!!
過去問の点数
で、とりあえず4回分解いてみた結果が以下のようになります。
・2019年6月分 :21/35(60%)
・2019年11月分:21/35(60%)
・2018年11月分:25/34(73%)
・2018年6月分 :22/34(65%)
統計検定2級のCBT(コンピューター試験)は6割合格点なので、ほぼほぼ合格は間違いないという自信を持ちました。しかも、このテストで間違えた問題は全部徹底的に復習しています。
なので、最後に難しいと評判の2021年6月分の試験を受けてみました。
その結果が、
・
・
・
・
・
14/35(40%)、、、、
何と大幅に合格点を割ってしまいました、、
なので、今すぐに受けるのは得策じゃないと考えたので、ちょっと古い過去問を購入して解いておきました。
すると以下のような結果になりました。
2017年11月分:23/34(68%)
2017年6月分 :20/35(57%)
2016年11月分:23/34(68%)
一回分落ちちゃってますが、まあ大丈夫だろうということで受験を決意しました。
受験方法
自分はCBT方式(コンピューター試験)にて受験しました。いつでもどこでも受けれるのはかなりのメリットです。家から15分のパソコン教室で受験しました。受験料は7,000円です。
地味に大事なのが電卓です。時間がタイトな統計検定の合否を握るといっても過言ではありません。
自分は以下の電卓を使用しました。
結構使いやすく、√の計算もできます。試験1か月前から使い慣れておいた方がいいと思います。
でいざ受験です!!
・
・
・
・
60分の試験を終えて、
結果は無事合格です!!
コンピューター試験なので、その場で結果が返ってきます!
点数は67点なので、そこまで余裕がなかったです、、
案の定確率で落としました。42%しか正答していません、、
一方で、「The統計」な推定・検定が85%あっていたのはうれしかったです!
1か月後くらいに以下の証明書も送られてきます!
そこそこの難易度の試験でしたが、無事合格することができました。
期間としては、2か月程度かかっていたかと思います。
自分はもともとある程度の基礎があったので、社会人でも2か月くらいで勉強できましたが、0から始める人はもう少し余裕を持った方がいいかもしれません。
今回の統計検定2級の受験を通して、個人的にはかなり統計に関する知見が深まったと思います。外国語で論文を読んでいても、重回帰分析くらいだとほとんど読み解くのに苦労しなくなりました。むしろ、外国語の説明の部分の方が読み解くのが大変なくらいです笑
あくまで資格試験なのですが、本質的に統計を理解するうえで統計検定2級はかなり有意義です。「科学の文法」と言われている統計学に是非挑戦してみてください!!
今後は定評のある以下の書籍に挑んでいこうと思います。
入門と銘打たれますが、全然入門ではありません笑
ここまで読んでいただきありがとうございました!!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?