土の人、風の人
スピ系にハマったわけじゃないが、最近よく考えることがある。
好きなことをして生きたい。でも、誰かのために生きたい。
風のような人にはあこがれる。
自由に羽ばたいて、気が付いたらいろいろなことに挑戦している。
特定の場所、空間に縛られずに、思い立ったことを行動に移す。
自分なりの信念があって、誰かの影響を受けることがないのに、柔軟さがある。
きらきらとした魅力で輝いていて、どうやったってとらえられない。
netflixで「First Love 初恋」という作品を見た。
アオイヤマダさん演じるウタちゃんという「表現者」が登場する。
佐藤健演じる並木晴道と満島ひかり演じる野口也英の2人の関係とパラレルにすすむ也英の息子、綴とウタの関係。
父に勉強を強制されている中で、「表現者」であるウタは海外を飛び回り、さまざまな活動をしている。
まさに風の人なのだなぁ、と感じながら鑑賞していた。
高校時代、年に数回の全校集会の中で、外部の留学/研修プログラムに参加した学生が発表するという時間があった。
登壇する学生はキラキラしていて、負けず嫌いな僕はバカにしながらも、あそこに登壇することをこっそり夢見ていた。
留学は、自分がいる場所から離れるという意味で自由かもしれないが、実際になにかのプログラムに参加するにはびっくりするくらい手続きが大変に思えて、その不自由さに向き合えるほどの忍耐力はなかった。
大学1回生のころ、ちょっとした思い付きで北海道にファームステイに行った。
一緒にファームステイした人たちは、とても魅力的な人たちだった。
今はめったに連絡をとらなくなってしまったが、何人もの風の人たちに出会えた。
Twitterで、つながっている人たちが世界を飛び回っている人がいて、すごいなーとおもいながら楽しんでいる。
風の人の自由さにあこがれる。
毎日家に帰るのが普通で、帰る時間を連絡しなければならない。
帰ったら晩御飯があるのが普通で、思い付きで友達と夕食を食べに行くなら連絡をしなければいけない。
思い付きで、どうにでもなることを中途半端に知っているので、思い付きで、風の人のように生きたいのに、家族はみんな、土の人。
家族が重たいという話をしたいわけではない。
ぼくが勝手に家族のせいにしているだけ。
ほんとうに風の人なら、家族がどれだけ土の人でも、世界中、飛び回っていくだけの翼があると思う。
シューカツをはじめてみて、就職してしまったらぼくは、これからもうずっと、一つの場所にとどまらなければいけないのかと思ってしまう。
自分が土の人であることはよくわかっているけれど、一度でいいから空を飛んでみたい。
一度でいいから、風に乗ってみたい。
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