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政策の失敗に負けない自治体総合計画の作り方 その3 今後の10年間の松竹梅を推計する

その3は、その1とその2でわかってきた自治体を取り巻く各種状況の分析が終わったことが前提です。過去10年間、そして、近隣自治体と自分の自治体の差がわかったのみ実施可能性です。

松竹梅の必要性
そこで、行うことは今後10年間の松竹梅です。かっこよくいうとシナリオメイキングというやつです。どんなことが自分の自治体を取り巻くさまざまな環境で変化がおこり、そして、その変化が自分の自治体に起こり得るのかを考えることが必要になります。

なぜ必要か?
端的にいうと、今後10年間を見通した上で、どこに分野に投資すべきなのか、どこの分野に住民の汗をいれるかという議論がする必要性があるのです。今後の社会状況を考えると、全ての分野に均等に投資することはほぼ不可能になります。ではどこに?という問いに対して複数の案を考えておく必要性があります。

議論のポイント;近似値と先進・最悪事例を上手に使う
近似値を上手に使うこと、先進事例を使うことが鍵になるかと思います。近似値はエクセルの機能です。関数でいうとvlookupとかforecast関数でできます。↓仮にうまくいけば・・・という設定でつくることがポイントになります。となると・・人口などを政策目標にする自治体は多いですが、現実可能性が非常に薄いものになるとすぐわかります。↓などはよく参考にしているサイト

そして、先進事例、もっというとワーストケースを集めることです。実際多くの活動は、夢物語で終わることはあまりないかと思います。そのため、失敗事例を集め、なぜ、そうなってしまったかと冷静に分析する必要性があります。例により経済レポート。

計画作成のワークショップ(ワークショップのやり方については後ほど詳述します」)などは一般に先進事例から、こうなったらいいよねという議論が盛り上がるのですが、結果としてコピーをしても、そうなりません。そもそも、先進事例に関係する事業、活動をする人間は違います、時間も空間も違うので、テキストの通りになることはまずありません。

まとめとして
手に負えないのは、市民協働という名前で作られたサクセスストーリー(夢物語)を正面から否定することは難しいのです。多くの場合においては、住民意見は参考にするといって、ほぼ放置という状況かと。多くのサクセスストーリーのほとんどは、どこかのネット情報がネタというものが多いのでそれもとほほな結果を産むことになります。このことは、住民からすると、折角参加したのに・・・、時間を使ってみんなで議論したのに使われないことへのフラストレーション、事務局からはどこからみたことがあるようなもの、実現可能性がほとんどない事業をもらってしまい困惑という不毛な状況を招くことになります。(了)

次から、計画を作る際の事業チェックの手法に入っていきます。

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