影絵
狐色から紺色へ
こんがり染まっていく空をなぞっていくと
家の間、消えようとする赤にはっきりとした黒を見た
空自体はぼんやりとしているのにその黒は凛としていて
闇の中に光が浮かんだ様だった
暫くして其処へ行くと反対側
鉛色から白群へしっとり染まっていく空にある
真っ赤な橙が此方へゆっくり手をのばしていた
橙をぼんやり眺めていれば、またも黒が浮かんでいる
しかし、闇の中の光ではなかった
其れは深海の光であった!
ちらりと見ると私の中にも黒があった
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