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15年以上お手伝いいただいているスタッフWさんが
今月で50歳になるというので、お話していたら

「やりたい事や挑戦したい事を考えたら
金銭面や体力面で難しいなと気付いて、諦めました。

終わりが見えてきて、『これで良かったのかな』と
焦燥感のようなものが出てきました」

と大きなため息をつきました。

中年の危機、ミッドライフ・クライシスというものですね。

人生を振り返るとき

Wさんのお母様は、40年以上も脳の病気で入退院を繰り返し
子供たちは留学どころか家から1時間以上離れるのも躊躇して
ごく限られた範囲で生活してきました。

お父様も病気がちで、思いきり甘えた記憶がないそうです。

今で言うヤングケアラーだったのだと思います。

50歳になり、今までの人生を振り返ったとき
「自分のために何をしたんだろう」と考えたら
何も思い出せなかった、と。

人生100年時代、50歳でちょうと折り返し地点です。
終点に向かって進む足を止めることも出来ない中
「このままの人生で良いのだろうか」と悩み、
危機感を覚えることは、人としてとても自然なこと。

自分の人生を振り返り、「良く頑張ったな、大満足」
自信を持って言える人は、ほとんどいないと思います。

Wさんのように、自分の力ではどうにもならない
予測不可能なことも起きますから、
自分の思い通りにいくことの方が少ないでしょう。

それでも一生懸命、自分に出来ることをこなしながら
進んでいくしかありません。

主婦として、会社員として、配送員として、自営業主として、
素晴らしい人生を送っているはずなのに
「大学を出ていないから」とか「有名企業じゃないから」とか
自分で自分のあら捜しをする人がとても多い。

Wさんも、ご両親をサポートしながら独学で英語を学び
TOEICで900点を取るレベルです。プログラミングやSNSも
積極的に勉強していて、知識がとても豊富です。

でも、「底辺の人間ですから」などと笑いながら言うのです。

中年の危機!

40代50代になれば、20代の頃のように動けなくなってきます。
記憶力も落ち、気力も衰えはじめます。

体調が優れない日も増え、またシワが増えた、こんな所にシミがと
自分から落ち込む要素を探してしまうこともしばしば。

人生には限りがある。それは生まれた時から分かっていることですが
この折り返し地点、中年の危機に一層強く感じてしまうのです。

そこからえもいわれぬ不安感や焦燥感に突き動かされ、
突然仕事を辞めてしまったり、やけに高価なものを買ってしまったり、
愛人を見つけたり、お酒に走ったり・・・

今までガマンしてきたものは報われないかも知れない・・・
ここから急に人生が好転することはもう無いかも知れない・・・
何も達成せずに人生が終わってしまうかも知れない・・・

抑えつけていた不安や怒り、苦しみが火山の如く噴火してしまうのです。

熟年離婚もこういう背景が多いのかなと思います。

その噴火も必要なのかなと思いますが、
行き過ぎると暴力的になったり心が病んでしまったり、
深刻化してしまう恐れがあります。

自分で変だな、コントロールできないなと思ったら、
「自分は今、大丈夫じゃない」と声に出して、
家族や友人、またはカウンセリングに相談してみましょう。

あなただけではなく、多くの人が通る道です。
不安や焦燥感はあって自然なことです。それを忘れないで。

そのフツフツした感情に気付けた自分を褒めてください。


人生で大切なものを知る

自分の人生を振り返り、大切なものを再認識して
毎日を大切に過ごすことはとても良いことです。

もう若い頃のような勢いに任せた生き方ではなく、
これからの自分を再定義し、新しく道を作っていく
必要があります。

中年の危機から抜け出す方法は、人それぞれです。
マニュアルなどは、残念ながらありません。

家族や同級生、仲の良い人に率直な想いを話せると良いのですが、
そのためには日々のコミュニケーションが欠かせません。

男性は特に言葉少ないところがありますので、
日頃から時間を取り、自分の想いを伝える練習を!

紙に書いたりメッセージでも良いと思います。
言語化することが大事なのです。

今、一番大切なものは何ですか?
死ぬ前に、どんな人生だったら満足ですか?
何をしていると楽しいですか?

【好きなことリスト】や【やりたいことリスト】を
書くのもおすすめです。


楽しいときは大声で笑いましょう。

大切な人に大切だと伝えましょう。

自分にも大好きと伝えましょう。

いつ終点に到着しても後悔しないよう、
今日から1日1日を大切に生きましょう。



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