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拝啓、ダチョウ様。「ダチョウはアホだが役に立つ」

桜のつぼみもほころび始めた今日の良き日に・・・
きっとダチョウさんは抗原を打たれているのでしょう。ところで「あなたの守護霊はダチョウです」って言われたらだいぶ強くなれる気がしませんか?

今週読んだのは「ダチョウはアホだが役に立つ」


【ダチョウ 抗体】とくれば、追いかけまわされているダチョウの研究している先生の絵が浮かんできます。(何のテレビだったか忘れたけど、めっちゃ追い掛けまわされている偉い学者の先生がいた。)

本を読み終えてまず、ダチョウからダチョウさんへと呼び方が変わりました。人のこと覚えないのはまだしも、自分の家族にほかの家族の子供が混ざっても気付かないなど、リアルにアホらしい生態なのに自己治癒力が抜群だったりと読めば読むほど不思議な生き物です。

インフルエンザワクチンの生成にダチョウ抗体が利用されていることは知っていましたが、まさかコロナウイルス抗体生成の研究にも現段階から利用されているとは思いませんでした。抗原の生成は遺伝子情報(ウイルスなのでRNAだと思いますが)があればPCRで増やして精製してってどちらかというと手技や機械との勝負がメインのイメージですが抗体は動物由来なのでかなり時間がかかるというイメージだからです。

実は私も学生時代にたんぱく質のカギと鍵穴の関係を利用して標識抗体を作成していたのですが、なかなかうまくいきませんでした。抗体というメインは居るのに標識つけて感度を上げようとしたら全然できなかった・・・。へっぽこでした。まじでバイオ技術向いてないなと確信した瞬間でしたね。

そんなこんなで抗体精製は割と好きな(得意じゃないけど大好き)分野で、読めば読むほどダチョウさんすごい!!となるんですが、やっぱりすごいのは獣医学博士の塚本先生です。

直観力とは

医学系で功績のある先生方は、変わっているというか直観力が常人とは逸していると感じます。たとえばゴルフ場の土からエバーメクチンを発見した大村先生だったり、資金獲得のために事業立ち上げる恩師だったりと運が良かったと言いながらもその直観力はずば抜けています。(恩師には、その勝機が来た時に逃さない知識と技術力が大事だよと言われましたけどね。)

直観力は観察力によるものだと私は思います。塚本先生は「オーストリッチ神戸」に5年間ほぼ毎日通われ、ダチョウの行動の規則性について研究されていたとのこと。私ならできて1年だと思います。でも猫なら2年くらいできる気もします。1年と2年の差は愛情の差だと思います。しかし5年ものの愛情はもはや、憑りつかれている気もします。背後にダチョウさんの霊が・・・といわれるとなんだか笑けてくるので良いですね。猫みたいに執念がとか怨霊がとか聞いたことないですし。

話はそれましたが、しゃべれない動物の観察が、(余計なことを)しゃべらない(ように訓練された)人間の本性を見抜く力にもつながっているような気がしました。
でも商談のセンスはこれとは違っているかもしれませんね。営業的な面で尊敬する人に出会えたら、何がどう他の人と違うのか感じてみたいです。

最後に、この本を買うきっかけになった一文

「やっぱり、ダチョウの世界にも働き方改革は大事ですから。」です。
ダチョウのことどんだけこき使っとるんやろ?と思ったら次のページでは
地鎮祭の祝詞に「ダチョウ~ノ~」が入っていたとあり、かなり地位の高い生き物として扱われている模様・・・これは気になる、絶対すきな本やと確信しました。

結果、大好きでした。

春のうららかなこの日に花粉症のダチョウさんに心を馳せながら、
ダチョウサン ハ コウタイ ツクル。スゴイ
ワタシ ハ ケイサン スル。エライ
の精神で来週も心穏やかに仕事したいと思います。


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