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人生初富士登山 その2

ここからは一人で登る
当初は3人に追いつくことを考えていたが
眠気はどんどん強くなり
トレッキングポールを持ち上げる手が重すぎて足にも重りがついているかのようでなかなかスピードが出せない
休憩が増えまくり追いつくことも時間内に登頂することも諦めざるを得なくなる

その内休憩時にうとうとするようになり
もう登山をしに来たのだか富士山にお昼寝に来たのだか分からないほどの比率で
情けないやら悔しいやらで涙が出る
その頃ぽつりぽつりと雨も降り出す
これが新7合目から元祖7合目(なんとまあ無慈悲な名前だ、8合目じゃあないのかい?)でのことだ

行動食をちょいちょいつまみながら
時々酸素を吸いながら(これはもう単なる気休め的なものなのかもとも思う。友人が酸素缶を買うなら好きなお菓子をひとつ余分に持つ方がいいよ!と言っていた訳もわかる)ここまで来たが、頂上でみんなと食べたかったおにぎりを🍙雨が強くならない内に食べるためリュックを何度も検めるがなんと見つからない!車に置き忘れたのか?なんてこった😭
何か食事をしようと(高山病ながら気分は悪くないのでお腹は空く)思ったが、水ヶ塚の駐車料金や富士山協力金を計算に入れ忘れ手持ちのお金が足りず、トイレ代を確保すると高価なる山小屋の食事にはありつけず
一人行動でなす術なし

根本的な空きっ腹を抱え行動食で騙しながら既に限界に来つつある身体を上に上げるか下へ下げるか大いに迷った元祖7合目
死んだように座っていたが好奇心だけは
反応するようで、見知らぬ登山者の金剛杖に山小屋のお兄さんが焼印を施す様を写真に撮らせてもらう
それを見ていたら何故かもう一つ上に行こうという思いが込み上げた

富士山は自分に向き合わせてくれる
ところなのかもしれないなあと思う
日頃の自分自身を映す山🗻

それは体力面以上に
生き方や、何に重きを置いているのか
そしてそれらに普段から意識を以って
臨んでいるのか否かを容赦なく露呈する

露呈することを怖るるなかれ
それはありがたく優しいことなのだから

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