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『休薬期間中。75の2』

さて、『無理しない湯治ツーリング』も残すところ1日半となった。
最終日の日曜日は、このまま国道17号線で帰るのか。迷い所だ。例えば、昔のイケイケの私ならば、草津温泉回りで帰ったりしていた。夜、21時辺りに我が家着でもなんともなかった。一端長野県に入って、志賀草津道路で草津温泉に立ち寄り、帰宅というルートだ。

もう、その体力はない。距離はいい。おそらくなんともない。私は、もう、渋滞に耐えられなくなった。高崎、前橋辺りの渋滞は『がんかわいがり』のように、じわじわと体力と集中力を削っていく。危ない。という判断を下した。

もうひとつは、行きのルートを時計回りで戻るだけだ。しかし、帰宅するのは日曜日なのだ。絶対に日光で渋滞する。ただ、ルートは最高なのだ。なんどもそれを経験している。残されたのは、いちばんつまらない、国道17号線の三国峠をただ下るというルートだ。ああ、つまらない。新鮮さもない。どきどきもない。

国境の長いトンネルを下ると『むわっと』した、暑さが襲ってくる。ああ、また群馬に帰ってきてしまった。川端康成の逆バージョンだ。『鬱鬱不安頭』が悪化するようだ。けれど、これしかないか。途中で国道17号線を離れて、東向きに進路をとり、水上、谷川岳、方面から赤城山を北面から上るというつまらないルートもある。そうして我が家に帰ろうか。15時着といったところか。

北海道ツーリング。東北ツーリング。北陸ツーリング。を、経験してしまうと、群馬の道路はなんて酷いのだと実感できてしまう。一世代上の走り屋のせいで、道路はボコボコだ。景観も悪い。どういうわけか、田舎なのに長閑さがないのだ。そうじて、関東平野はツーリングにむかない。つまらない。
育った土地を愛せない。これが私の身体を破壊したのだろうと思う。
早く、つまらない土地に慣れなければならない。もしくは、離れたい。

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