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【学生ユニオン】争議行動・成果報告

チラシ配り

先日、昨年から大学生の組合員が争議を行っている埼玉県を中心に展開するスーパー、ベイシアの店舗に行き、従業員向けにチラシ配りを行いました。
主に出勤前・退勤後の従業員に対して、直接声をかけ、これまでに組合で勝ち取った成果や現在も交渉中の要求項目、そして今月から複数の店舗で行われているレジへのイス設置の実証実験に関して話しました。

これまでに勝ち取った成果

これまでに勝ち取った成果は下記のとおりです。
・未払い分の有給休暇の賃金支払い
・年末年始などのシフト強要の禁止
・学業優先のシフト調整
そして今年4月からはベイシアで働く非正規従業員約9000人の賃金の引き上げにも成功しました!!!!!(賃上げについては後日詳しい記事を掲載します。)

また、先日会社から送られてきた文書によると、要求事項の一つである〈制服規定の変更〉に関して、これまでは着用を認められているのが「黒のスラックス」のみであったのが、黒・紺色のデニム生地のズボンも着用を認められるようになったとのことです。
皆が持っているわけではない黒のスラックスを購入せざるを得ず、働いていると擦れたり破れたり汚れたりするため、仕事以外では着用できなくなり、必要がある場合には新調することもあります。そのような「仕事用」のズボンは、本来貸与するなり無償支給するなりして、会社側が金銭的負担を負うべきです。
実際に、ベイシアだけでなく、当組合で交渉をしている他の会社で働く(主に飲食店などのサービス業の)組合員からも制服の支給化の要求は多く出てきています。
規定の緩和が行われたことは組合の交渉の成果ですが、大学生、ましてや高校生にとって、アルバイトを始める前に制服(ズボン、靴、白シャツ等)購入という比較的大きな出費があるのは相当な痛手です。業界全体で支給化が当たり前になるよう要求を続けていく必要があります。

現在求めている要求事項

現在求めている要求事項は下記の通りです。
・レジへのイス設置
・ズボンと靴の支給
・髪色の自由化
・多忙期(ゴールデンウィーク/お盆/年末年始)の加給制度

イス設置実証実験開始

前述のとおり、会社は今月、イス設置の実証実験を行っています。実験実施後に、従業員や利用客からの反応等を鑑みて導入するかどうか検討し、判断するようです。
しかし、イスの使用には事前に店長もしくは副店長に自己申告する必要があったり、イスの個数が限られるなどレジ業務中を除くレジ待機中のみの使用のみ認められていたり、長期的な労働環境改善の観点からは、既に改善すべきと思われる点が見受けられます。また、店舗でのチラシ配りでは、従業員から「レジスペースが狭くて使えない」、「邪魔」という声が上がりました。会社側が用意したイスがどのようなものなのか今の時点では分かっていないのですが、座りたい人がスペースのせいでイスを使用できないのであれば、全く実験の意味がありません。さらに、実験が始まったことについて十分に周知できているかも分からず、実験後の反応によって今後のイスの導入を考えるとのことですが、そもそも実験の実施方法が適切ではないと考えています。

慢性的な不満はやはり「人手不足」

チラシ配りで従業員の方々に労働環境に関して不満はあるか尋ねたところ、「人手不足」という声が多く上がりました。皆さん、困った様子で答えるというよりも、「人手不足は常にありますよね...(苦笑)」と呆れたような様子でした。
人手不足に関しても、ベイシアだけでなく、他のサービス業界でも慢性的な労働者の不満として多く声が寄せられています。

ベテランより単発短期スタッフの時給の方が高い!?

また、不満として寄せられた声の中には、人手不足の末に雇われた単発年末年始などの多忙期だけ働く短期のアルバイトスタッフの時給が、その人たちに業務を教えるようなことも行うベテランスタッフよりも高いのがおかしいと思うというものがありました。そもそも、短期のスタッフに仕事を教えているのはベテランスタッフです。
何か月、何年も会社に従事し、売り上げに貢献してきた現場の方々がこのような不満を抱くのは当然です。
だからといって短期単発スタッフの時給を下げろという話ではもちろんなく、研修等も行うベテランスタッフの基本給を上げるなり、加給をするなりするべきのが本来行われるべきことですという話です。

今後の動き

今後のベイシア争議の動きとしては、引き続き団体交渉を行うことや、イス設置要求に関するオンライン署名(9月8日時点で22,114筆)の提出行動などを予定しています。随時noteやTwitter等で発信してまいりますので、応援・拡散のほど何卒よろしくお願いいたします。


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