迷いなく置かれていく筆
「今日は布にガムテープを貼って、その上から好きな色を塗って遊ぼう」
それだけ言って、後は自由に。
今日は○○を描くよ。
とか
何色と何色を使って。
とか
いわゆる決まり事があったりすると窮屈さも感じたりするけれど、
自由にどうぞ。
も、実は難しかったり、一瞬ためらったり。
自分ではない「誰か」を意識していると、それはより強く現れる。
「誰か」のことなんて気にしていないみんなは、自分でペタペタとガムテープを貼った布に、好きな色を瞬く間に塗っていく。
そこに迷いや躊躇はない。
自分の中で終わり!と思ったら、そこにはもう二度と戻ってこないし、そのものを振り返ることもしない。
この布の存在さえ、忘れてしまう人もいる。
でも 出来上がった布を見渡すと。
そこには確かに「その人」が在る。
それを私はいつもかっこいいなと感じるし、憧れみたいなものを持っている。
音楽でもそう。
歌詞や音も、これはあの人から生み出されている、とか、その人らしさが滲み出るとやっぱりかっこいい。
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出来た布はミシンを入れて簡単なバッグに。
執着がない人もいれば、自分が描いたものが形になって喜ぶ人もいる。
どちらかというと親御さんの方が喜んでくれたりもする。
そして、この布をバッグにするというのも私のエゴでしかない。
それでいいと思っている。
布に筆で色を置いたり
布じゃなくて自分の手に一生懸命塗ったり
色を塗るのではなく風景画を描いたり
その時間、みんなの顔がキラキラしていたから
それでいいと思っている。
なんとなく 全体的に 秋っぽい色使いになっていて。
みんなの感性に驚かされまくりな1日。
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