人生やりなおし計画2

やる気をだすための方法はやり始めること。やる気で検索すると、必ずそうでてくる。それは確かにそうなのだろうけど、きっと多くの人は、そのやり始めることに強い抵抗感を持つのだと思う。「それでも出来ないってことは、それほどやりたくないってことなんです。」という人もいるが、もちろんそれも違う。一言でいえば怖いのだ。感受性の強さや、経験の少なさが、怖さを増幅させ、やりたい気持ちに勝ってしまう。

ぼくが、家を脱出するのに使った方法は少しずつ自分を追い詰めていくことだった。まず身のまわりの物を整理し有用度の低いものから処分していった。そして次第に重要な物へと移していき、「もうここまでやっちゃったら家を出るしかないだろ。」という状況をつくっていく。困難の分割というやつである。本来なら賃貸とか決めてから実行すべきだったのだろうが、そんな経験も度胸もなかったので「なんとかなる」ですませてしまった。

一度家を出てしまえば、自分の性格からして途中で引き返すなんてことはないとわかっていた。遠くの苦労より目先の恥のほうが自分にとっては重いからである。

電車に揺られながら、僕はかつてない充実感を味わっていた。後悔も不安も感じていなかった。生まれて初めて何かが思い通りにいく(多少予定と違っていても)感覚を味わっていた。

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